ピックルボールの戦術は2025年に大きく進化しました。
スライスショットが衰退し、代わりにトップスピンやフラットショットが主流に。
今回は、なぜスライスが使われなくなったのか、そしてどんな戦術が今後のゲームで重要になるのかを紹介します
スライスショットが廃れた理由
スライスショットは、これまでピックルボールの重要な戦術の一つでした。
スライスは、バックスピン(後ろ向きの回転)を使ってボールを低く、コントロール良く相手に返すため、特に初心者や中級者にとっては非常に有効でした。
ですが、2025年の進化により、このショットが時代遅れになりました。
その理由は、カーボンファイバー製パドルの普及によって、選手たちが従来以上に強力なトップスピンショットを打てるようになったからです。
従来のスライスショットでは、コントロールと欺瞞(きまい)ができても、相手に逆転されやすく、特にトップスピンをかける相手に対しては弱点を露呈してしまうことが多くなったのです。
結果として、プロ選手たちはスライスをほとんど使わなくなり、より攻撃的でスピンを効かせたプレーにシフトしています。
トップスピンの時代が来た
トップスピンとは、ボールに前向きの回転をかけることで、ネットを越えた後に急激にボールが沈む特性を持っています。
この回転によってボールが弾む角度が予測しにくくなり、相手にとっては扱いづらいショットになります。
2025年のピックルボールでは、このトップスピンが試合を支配するようになりました。
特に、強力なトップスピンを使うことで、ネットを越えた後にボールが自分の有利な位置に沈み、相手は反応するのが遅れます。
これにより、攻撃的にプレイできるだけでなく、守備からの切り替えもスムーズになります。
プロ選手たちは、トップスピンを使うことでボールがコート内に収まりやすく、よりコントロールできることを理解しており、この戦術が主流になっています。
スライス返球の消失
スライス返球は、かつてピックルボールの試合でよく見られた戦術の一つでした。
スライスショットで返すことで、相手を疲れさせ、スピンをかけてボールの方向を変えることができました。
しかし、現在ではスライス返球の重要性が薄れてきています。
これも、トップスピンが支配的になったことが原因です。
例えば、スライス返球を打つと、その回転を相手に利用され、逆に強力なトップスピンで返球されることが多くなります。
これにより、スライス返球をする選手は、攻撃的なリターンを受けることが増え、守備が非常に厳しくなります。
プロ選手たちは、スライス返球をほとんど使わず、代わりに積極的にトップスピンを使って相手を圧倒するようになったのです。
バックスピンを使ったサードショット
バックスピンを使ったサードショットも、以前はピックルボールの定番でした。
サードショットとは、相手からのリターンを受けた後に打つ3回目のショットのことですが、バックスピンをかけることで相手のタイミングを狂わせることができました。
しかし、バックスピンを使ったサードショットも次第に時代遅れになっています。
その理由は、バックスピンのボールは空中で長く浮くため、相手にネット近くまで前進させる時間を与えてしまうからです。
相手はそのスピンを利用して強力なショットを返すことができ、結果としてサードショットが攻撃的なリターンの元になることが増えました。
そのため、バックスピンを使ったサードショットの効果は薄れ、フラットショットやトップスピンを活用するプレイヤーが増えてきました。
新しい戦術:フラットバンプ
フラットバンプは、スライスやトップスピンとは異なり、ボールに回転をかけずにまっすぐに打つ戦術です。
この方法は、相手のスピンを無効化する効果があります。
フラットバンプを使うことで、ボールは浮きにくく、相手に逆転されるリスクを減らすことができます。
特に、フラットバンプはスピンに頼らず正確なショットを打つことができるため、コントロールの面でも優れています。
相手がスピンに頼っている場合、フラットバンプでそのスピンを封じ込めることができ、優位に立つことができます。
これにより、ゲーム全体のスピードが速くなり、攻撃的なプレーが展開されやすくなっています。
まとめ
スライスショットはピックルボールの中で一世を風靡しましたが、ゲームの進化によりその重要性は薄れてきました。
特にトップスピンやフラットバンプといった新しい戦術が、より効果的なプレー方法として注目されています。
スライスショットを使うよりも、積極的に攻撃的なトップスピンやフラットバンプを駆使する選手が、今後のピックルボールの主流となるでしょう。
これからピックルボールを学ぶ人も、これらの戦術を取り入れ、進化したゲームに対応することが求められます。





