トッププロ直伝!数手先を読むピックルボール3つの必勝パターン

コラム

ただ返すだけのラリーから一歩抜け出すには、「次に何が起こるか」を読む力が超重要です。  

ここではトッププロが実際に使っている3つのショットパターンを、初心者にもわかるように具体的に紹介します。

今日の練習からマネできる内容なので、イメトレしながら読んでみてください。

ダウンザラインを攻めて、次の一球をミドルで待つ

あなたが左サイドに立っている場面をイメージしてください。

相手とネット際でディンク※合戦になったら、まずは相手右サイドの足元やキッチン中央に、バックハンドディンクをコツコツ集めます。  

※ディンク:ネットすぐ後ろ(キッチン)にふんわり短く落とすショット  

少し浮いたボールが来たらチャンス。

バックハンドで一気にスピードアップして、対角右サイドの「右腰」を狙って打ち込みます。

このとき、相手の顔や胸ではなく、あえて腰を狙うと、パドルが出しづらくてミスを誘いやすいです。  

打った瞬間、その場に突っ立っていないで、すぐにコート中央(ミドル※)へ半歩〜1歩スライドします。  

※ミドル:2人のちょうど真ん中のスペース  

理由はシンプルで、相手はとっさにミドルへ返しやすいからです。

コースを読んで先回りしておくことで、次のボールを自分の得意ショットで叩き込める確率が一気に上がります。

サードショットでパートナーのポーチを引き出す

今度はあなたが右サイド、パートナーが左サイドでサーブ側にいるとします。

相手からのリターンがあなたに深く返ってきたら、サードショット(3球目)は「ミドル寄りの相手右サイド」へ。

相手の左腰〜バックハンド側を狙って、低めのドロップかドライブで打ち込みます。  

ここで大事なのは「高さ」です。ネットすれすれを通すイメージで打つと、相手右サイドはネット近くで、ひざを曲げながら苦しい低いボレーを打たされます。

その瞬間までに、左サイドのパートナーはベースラインからまっすぐ前進して、キッチン近くまで距離を詰めておきます。  

相手が4球目のボレーを打つタイミングで、パートナーが「L字」に動いて中央方向へ一気に詰め、5球目をポーチします。

ここで早く横に寄りすぎると相手にバレてダウンザラインを抜かれるので、「前→横」の順番とタイミングが超重要です。

決まれば一発でポイントが取れ、相手は「またポーチされるかも」とビビってくれるので、その後のラリーもずっと有利に進められます。

背中側を突いてエルネを狙う

4人ともキッチン近くにいる場面を想像してください。

あなたがネット際でボレーを打つ立場なら、まずは相手のいるサイドライン沿い(ダウンザライン)に、強すぎないコントロールショットを送り込みます。  

相手は苦しい体勢から、「とりあえず同じラインに返そう」としがちです。

そこを読んで、あなたはキッチンの角の外側からコートの外に一歩踏み出し、そのままネットと平行に前に飛び出します。

これがエルネ※の動きです。  

※エルネ:キッチンのサイドライン外側を走り、ネット横でボールを叩く決め技  

相手が5球目をまたダウンザラインに落としてきたら、そのボールをネット横で一気に叩き込みます。

エルネを狙うときは、「走り出すのが早すぎて相手に読まれないこと」と「踏み込む前に必ずボールがネットを越えていること」を守れば、ルール上もOKで、かなり決まりやすい攻撃になります。

動き出しは「止まって打つ」が大前提

どのパターンでも共通の大事なポイントが、「打つ瞬間は足を止める」ことです。

次の一手を急ぐあまり、走りながらスイングしてしまうと、パドルの面がブレて、狙ったコースに全然飛んでくれません。  

特に多いのが、トランジションゾーン※からキッチンに急いで上がるときです。  

※トランジションゾーン:ベースラインとキッチンの間のスペース  

相手の強打をリセット※しながら走ってしまうと、ふわっと浮いた甘いボールになりがちで、逆にカウンターを食らいます。  

※リセット:強いボールをゆるくコントロールして、ラリーを落ち着かせるショット  

「一度止まる→リセットを打つ→また数歩前に進む」というスモールステップで上がっていく意識を持つと、ショットの精度と安定感が一気に上がります。

パートナーとの連携で相手にプレッシャーをかける

上級になるほど、「1人で頑張る」より「2人でパターンを共有しておく」ことが勝負を分けます。

たとえば「自分がサードをミドルに落としたら、パートナーは5球目のポーチを狙う」「自分がダウンザラインに打ったら、パートナーはミドルをカバーする」など、事前に役割を決めておくだけでも、連携の精度が段違いになります。  

こうしてふたりで同じ未来をイメージできると、相手から見れば「どっちに打っても誰かが待っている」状態になり、打つコースの自由度が一気に減ります。

結果として、無理なショットやミスが増え、こちらは少ないリスクでプレッシャーをかけ続けることができます。

プロのパターン練習を自分のレベルに落とし込むコツ

プロがやっていることを、そのままいきなり試合で真似しようとすると、たいてい事故ります。

おすすめは、次のステップで練習する方法です。  

1. パターンを1つだけ選ぶ(例:ダウンザライン+ミドルカバー)  

2. パートナーに「この形だけ」の球出しをしてもらう  

3. ゆっくりのスピードで、コースと足の止め方に集中する  

4. 慣れてきたら、少しずつスピードとプレッシャーを上げる  

「できたら次のパターンへ」という感じで、3つのパターンをローテーションで練習すると、試合中でも自然に体が動くようになります。

大事なのは、「強く打つ」より「決めた形を何度も繰り返す」ことです。

まとめ

ピックルボールで一段上のレベルに行きたいなら、「その一球」だけじゃなく「その先の展開」までセットでイメージすることが大事です。

ダウンザラインからミドルを待つ動き、サードからのポーチ連携、エルネを絡めた攻撃を少しずつ覚えるだけでも、プレーの幅はかなり広がります。  

最初はひとつのパターンからでOKなので、自分の得意な形を作ってみてください。

パターンが増えるほど、「次はこう来るな」と読めるようになり、ピックルボールがもっと戦略的で、もっと楽しいスポーツに感じられるはずです。

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