MLPプレーオフ1回戦は上位シードが全勝!接戦と波乱が続いた4カードを詳しく振り返る

コラム

メジャーリーグ・ピックルボールのプレーオフ1回戦は、全カードで上位シードが勝利しました。

ところが、ドリームブレーカーに突入する接戦や選手同士の緊迫したやり取りも発生。

スコアだけでは分からない各試合のポイントを詳しく振り返ります。

MLPプレーオフ1回戦は上位シードが全勝

メジャーリーグ・ピックルボール、通称MLP(※男女のプロ選手がチームを組み、複数のダブルスゲームで勝敗を競うリーグ)のプレーオフ1回戦では、4カードすべてで上位シードがシリーズを制しました。

MLPのチーム戦では、基本的に女子ダブルス、男子ダブルス、2試合の混合ダブルスが行われます。

各ゲームで獲得した勝利数によってチームの勝敗を決め、同点になった場合はドリームブレーカーで決着をつけます。

1回戦を突破したのは、次の4チームです。

  • ブルックリン・ピックルボール・チーム
  • ダラス・フラッシュ
  • パームビーチ・ロイヤルズ
  • テキサス・ランチャーズ

4チームはいずれもシリーズ成績2勝0敗で勝ち上がりました。しかし、すべてが余裕の勝利だったわけではありません。

ブルックリンはソーカルとの第1試合でドリームブレーカーに突入。

テキサス対アトランタは、2試合ともドリームブレーカーまでもつれました。

一方、ダラスは混合ダブルスで圧倒的なスコアを残し、13連勝を達成しています。

試合結果だけを見れば上位シードの順当勝ちですが、内容を見ると各チームの長所と課題がはっきり表れた1回戦でした。

ブルックリンがソーカルの粘りを振り切る

ブルックリン・ピックルボール・チームは、ソーカル・ハードエイツをシリーズ成績2勝0敗で破りました。

ソーカルはアルマーン・バティアがけがで欠場していたため、試合前はブルックリンが有利と見られていました。

しかし、第1試合ではソーカルが予想以上の粘りを発揮します。

通常の4ゲームで決着がつかず、勝負はドリームブレーカーへ突入しました。

ドリームブレーカーとは、両チームの4選手が一定のポイントごとに交代しながら戦うシングルス形式のタイブレークです。

ダブルスの連係力だけでなく、1対1でのショット力や動き、相手との相性まで試されます。

この重要な場面で存在感を見せたのが、ブルックリンのジャッキー・カワモトです。

  • ドリームブレーカーの最後の2ポイントを獲得
  • メーガン・ディゾンとの担当区間で8対2
  • シリーズの流れを決める場面で冷静にプレー

ソーカルは番狂わせまであと一歩に迫りましたが、カワモトの安定したプレーを崩せませんでした。

続く第2試合では、ブルックリンが試合の主導権を握り、ドリームブレーカーに入る前に勝負を決めました。

第1試合で苦戦しながらも、次の試合でしっかり修正できた点は、優勝を狙うチームとして大きな強みです。

ダラスが圧倒的な強さで13連勝を達成

ダラス・フラッシュは、ラスベガス・ナイトオウルズにシリーズ成績2勝0敗で勝利しました。

この結果、ダラスは7月12日から続く連勝を13試合に伸ばしています。

第1試合の男女別ダブルスは、どちらも競った展開となりました。

ラスベガスにも流れをつかむチャンスはありましたが、混合ダブルスに入ると試合の雰囲気が一変します。

ダラスは2試合の混合ダブルスを、次のスコアで連取しました。

  • 第1混合ダブルス:11対4
  • 第2混合ダブルス:11対1

混合ダブルス(※男女1人ずつがペアを組んで戦うダブルス)では、男女それぞれのプレースタイルを生かしながら、コートの中央やサイドを連係して守る必要があります。

ダラスは攻撃と守備の切り替えが速く、ラスベガスに立て直す時間を与えませんでした。

第2試合では、さらに大きな差をつけます。

  • 第1ゲーム:11対5
  • 第2ゲーム:11対2
  • 第3ゲーム:11対1

ダラスは3ゲームを連取し、シリーズ突破を決めました。

ゲームが進むにつれて相手との差を広げている点からも、試合中の修正力と集中力の高さが分かります。

接戦を勝ち切る力だけでなく、勢いに乗ったときの爆発力もダラスの魅力です。

13連勝中という結果を考えると、シード順位にかかわらず、準々決勝で対戦したくないチームのひとつでしょう。

パームビーチ対シカゴで緊迫した場面

パームビーチ・ロイヤルズは、シカゴ・スライスとの2試合をいずれも3対1で制しました。

シリーズ成績は2勝0敗でしたが、各ゲームは接戦が多く、スコア以上に緊張感のある内容となりました。

両試合でシリーズの行方を決めたのは、次のペアによる対戦です。

  • シカゴ:AJ・コラー/エルシー・ヘンダーショット組
  • パームビーチ:ケーシー・ダイヤモンド/ソフィア・ソーイング組

ダイヤモンド/ソーイング組は、2試合とも11対9で勝利しました。

わずか2ポイント差の接戦を連続してものにし、パームビーチの勝ち上がりを決めています。

一方、第2試合では、プレー以外の部分でも注目を集める場面がありました。

シカゴのゼイン・ナブラティルがバックハンドのカウンターショットをダイヤモンドの肩付近に当て、その直後に相手へ向かって大きな声を上げたためです。

カウンターショットとは、相手の速いボールをブロックするだけでなく、その勢いを利用して素早く打ち返す技術です。

ネット付近の速いラリーでは、相手の体を狙うボディショットも戦術のひとつとして使われます。

ただし、今回はポイント後の激しいパフォーマンスが問題視されました。

  • パームビーチ側がナブラティルの態度に反発
  • 選手とベンチの間に緊張感が広がる
  • ナブラティルは後に行動が行き過ぎたと認める
  • パームビーチのチームに謝罪

プロスポーツでは、選手が感情を表現する姿も試合を盛り上げます。

しかし、相手を刺激するような行動になれば、スポーツマンシップとのバランスが問われます。

熱さと冷静さの両方が必要だと分かる場面でした。

テキサスがドリームブレーカーを連勝

テキサス・ランチャーズ対アトランタ・バウンサーズは、プレーオフ1回戦の中でも特に実力が近いカードと予想されていました。

その予想どおり、2試合とも通常のチーム戦だけでは決着せず、ドリームブレーカーに突入しました。

テキサスは、第1試合のドリームブレーカーを21対14で勝利。

続く第2試合では、さらに差を広げて21対11で勝ちました。

2回のドリームブレーカーにおけるテキサスの選手別成績は、次のとおりです。

  • ニコ・アセベド:12勝7敗
  • エリック・オンシンズ:8勝8敗
  • リー・ヤンセン:11勝5敗
  • ケイトリン・クリスチャン:11勝5敗

ここで示されている勝敗は、それぞれの選手が担当したラリーで、何ポイントを取って何ポイントを失ったかを表しています。

アセベドは5ポイントのプラス、ヤンセンとクリスチャンはそれぞれ6ポイントのプラスを記録しました。

オンシンズも8勝8敗で相手にリードを許さず、ほかの3選手が作った流れを維持しています。

ドリームブレーカーでは、4選手全員がシングルスに対応しなければなりません。

ダブルスでは前衛での反応やパートナーとの連係が重要ですが、シングルスでは広い範囲を1人で守るフットワークと、コースを狙う正確さが必要です。

テキサスは、特定の選手に頼るのではなく、男女4人がそれぞれの担当区間で役割を果たしました。

接戦を2度とも制した経験は、準々決勝以降でも大きな武器になりそうです。

準々決勝は対戦相手の選択にも注目

MLPのプレーオフでは、上位シードが勝ち上がったチームの中から対戦相手を選べます。

通常のトーナメントのように順位だけで組み合わせが決まらないため、試合前の相手選びから戦略的な駆け引きが始まります。

総合第1シードのニュージャージー・ファイブズは、第5~第8シードに入った次の4チームから対戦相手を選択できます。

  • ブルックリン・ピックルボール・チーム
  • ダラス・フラッシュ
  • パームビーチ・ロイヤルズ
  • テキサス・ランチャーズ

対戦相手を選ぶ際には、順位だけでなく、直近の調子や選手の状態、過去の対戦結果も重要になります。

ダラスは13連勝中で、現在最も勢いのあるチームのひとつです。

ブルックリンはソーカルに苦戦したものの、重要なポイントを取り切る勝負強さを見せました。

テキサスには、ニュージャージーをドリームブレーカーで破った実績があります。

ただし、その対戦後にニュージャージーはフェデリコ・スタクスルードを補強しており、現在は以前と異なるチームになっています。

パームビーチも2試合を3対1で勝ち切っており、簡単な相手ではありません。

ニュージャージーにとっては、どのチームを選んでも注意が必要です。

対戦相手を選ぶ流れは次のようになります。

  1. 第1シードのニュージャージーが相手を選択
  2. 第2シードのセントルイスが残ったチームから選択
  3. 第3シードのロサンゼルスがさらに選択
  4. 最後に残ったチームが第4シードのコロンバスと対戦

ニュージャージーがパームビーチかテキサスを選び、セントルイスが残った一方を選ぶ可能性が考えられます。

その場合、ロサンゼルスはブルックリンとダラスのどちらかを選ぶことになります。

ロサンゼルスは直近の対戦でブルックリンに勝ち、ダラスには敗れています。

さらに、ブルックリンのレイチェル・ローラバッカーが万全のコンディションではないとされているため、ブルックリンを選ぶ可能性があります。

もしその流れになれば、最後に残るダラスがコロンバスと対戦します。

13連勝中のチームが最後まで残る展開は、上位シードにとってもかなり悩ましい選択になりそうです。

まとめ

MLPプレーオフ1回戦は、ブルックリン、ダラス、パームビーチ、テキサスがシリーズ成績2勝0敗で突破しました。

ただし、ブルックリンとテキサスはドリームブレーカーを経験し、パームビーチ対シカゴでは選手同士の緊張が高まる場面もありました。

なかでも13連勝中のダラスと、2度のドリームブレーカーを制したテキサスは、準々決勝でも注目したいチームです。

上位シードがどの相手を選ぶのかを予想しながら見ると、MLPプレーオフをさらに深く楽しめるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました