ピックルボール界の絶対王者ベン・ジョンズが、2026年秋の男子ダブルスで苦戦しています!
アリゾナでは日本の船水雄太を含むペアに初戦敗退し、ラスベガスと香港では決勝で敗戦。
シカゴでも新ペアで早期敗退を喫しました。
4大会の試合内容やスコア、ライバルたちの成長から、王者の現状と男子ダブルスの勢力変化を詳しく解説します。
ベン・ジョンズが男子ダブルス4大会連続V逸!その結果と異例の苦戦
世界のプロピックルボール界で長年トップに君臨してきたベン・ジョンズ(Ben Johns)が、2026年秋の男子ダブルスで苦戦しています。
ジョンズは約10年間にわたりプロとして活躍し、シングルス、ダブルス、混合ダブルスの複数種目で数々のタイトルを獲得してきました。
特に男子ダブルスでは、正確なボールコントロールと優れた判断力を武器に、安定した強さを発揮してきた選手です。
しかし、2026年9月から10月にかけての4大会では、男子ダブルスで一度も優勝できませんでした。
大会ごとの成績を比較すると、次のようになります。
| 大会 | パートナー | 敗退ラウンド | 敗戦相手 |
| アリゾナ・オープン | F・スタクスルード | ベスト16 | 船水雄太/N・アセベド |
| ラスベガス・オープン | G・タルディオ | 決勝 | C・アルション/A・ダエスク |
| シカゴ・カップ | J・ソック | ベスト32 | A・ブラハム/B・ファレット |
| 香港スラム | G・タルディオ | 決勝 | H・パトリキン/F・スタクスルード |
注目すべきなのは、単に優勝できなかったという結果だけではありません。
アリゾナとシカゴでは、大会最初の試合で敗退しています。
一方、ラスベガスと香港では決勝に進出しながら、いずれもストレート負けを喫しました。
※ストレート負け:相手に1ゲームも奪い返せず、連続してゲームを落として敗れることです。
また、4大会で3人の異なるパートナーと組んでいることも特徴です。
普段のパートナーであるゲイブ・タルディオだけでなく、フェデリコ・スタクスルードやジャック・ソックともペアを組みました。
この4大会の結果を見ると、ジョンズがトップレベルの競争力を保ちながらも、以前ほど安定してタイトルを獲得できていない様子が見えてきます。
ただし、4大会連続で優勝を逃したことと、4大会連続で初戦敗退したことはまったく異なります。
実際には2度の準優勝を記録しているため、王者の実力が大きく失われたと結論づけるのは早いでしょう。
船水雄太が世界の王者を撃破!アリゾナで起きた34分間の大波乱
2026年9月18日、アリゾナ・オープンの男子ダブルスで、大会屈指の番狂わせが起きました。
第1シードのベン・ジョンズ/フェデリコ・スタクスルード組が、第15シードのニコ・アセベド/船水雄太組に敗れたのです。
しかも、この対戦はジョンズとスタクスルードが初めて組んだ試合でした。
※シード:ランキングや過去の成績などをもとに決められる、トーナメントでの選手やペアの優先順位です。
試合結果は以下のとおりです。
| ペア | 第1ゲーム | 第2ゲーム |
| ジョンズ/スタクスルード | 4 | 5 |
| アセベド/船水雄太 | 11 | 11 |
試合時間はわずか34分。アセベド/船水組が11-4、11-5でストレート勝利を収めました。
日本の船水雄太が見せた世界トップクラスのプレー
今回の勝利で、日本のファンにとって特に注目したいのが船水雄太選手の活躍です。
船水選手は、ソフトテニスで培ったラケット操作や素早い反応などを生かし、ピックルボールでも海外大会に挑戦しています。
この試合では、アセベドとともにジョンズ/スタクスルード組を相手に主導権を握りました。
特にアセベドは、ジョンズとのクロスコートでのディンクの打ち合いにも対応。
船水選手も反対側で優れたプレーを見せたと報じられています。
※クロスコート:コートの対角線方向へボールを打つことです。
※ディンク:ネット付近から相手コートの浅い位置へ、低く柔らかいボールを落とすショットです。
一般的に、ジョンズのような高いコントロール能力を持つ選手を攻略するには、強打だけでなく、低いボールを正確に打ち続ける技術も重要になります。
今回のアセベド/船水組は、ジョンズ組に大きな反撃を許さず、2ゲームとも余裕のある点差で勝利しました。
ジョンズを破った船水ペアは決勝まで進出
さらに驚きなのは、アセベド/船水組の快進撃がこの1試合だけで終わらなかったことです。
2人はその後も勝ち進み、男子ダブルスの決勝に進出しました。
準々決勝ではケーシー・ダイアモンド/タイソン・マクガフィン組に勝利し、準決勝ではCJ・クリンガー/カムデン・チャフィン組を破りました。
準々決勝と準決勝では、いずれも最終ゲームが12-10になる接戦を制しています。
決勝ではクリスチャン・アルション/アンドレイ・ダエスク組と対戦し、7-11、11-7、13-15の接戦の末に準優勝となりました。
この結果を見ると、ジョンズ組への勝利が単なる偶然ではなかったことがわかります。
日本の船水雄太選手が世界のトップ選手を相手に結果を残したことは、日本のピックルボール界にとっても大きなニュースです。
ラスベガスでは3種目すべて準優勝!ジョンズが決勝で勝ち切れない理由
続くラスベガス・オープンでは、ジョンズが男子ダブルス、混合ダブルス、男子シングルスの3種目すべてで決勝に進出しました。
3種目で決勝まで勝ち進むには、異なる試合形式に対応する高い技術と体力が求められます。
男子シングルスではコート全体を1人でカバーする必要があり、ダブルスではパートナーとの連携が重要になります。
※混合ダブルス:男女1人ずつがペアを組み、2対2で対戦する競技形式です。
しかし、ジョンズは3種目すべての決勝で敗れ、優勝を逃しました。
男子ダブルスでは、通常のパートナーであるゲイブ・タルディオ(Gabe Tardio)と組みました。
対戦相手は、クリスチャン・アルション(Christian Alshon)/アンドレイ・ダエスク(Andrei Daescu)組です。
決勝のスコアは以下のとおりです。
| ペア | 第1ゲーム | 第2ゲーム |
| ジョンズ/タルディオ | 6 | 8 |
| アルション/ダエスク | 11 | 11 |
ジョンズ/タルディオ組は6-11、8-11でストレート負けとなりました。
大会を通して決勝まで勝ち進みながら、最後の試合でタイトルを逃したことになります。
3種目決勝進出は実力健在の証拠
ここで注目したいのは、ジョンズが3種目すべてで決勝まで進出したという事実です。
男子ダブルスで優勝できなかったことは確かですが、シングルスや混合ダブルスでもトップクラスの選手を相手に勝ち進んでいます。
つまり、競技全体での実力が大幅に低下したとは言い切れません。
むしろ、優勝を争う最終段階でライバルたちがジョンズを上回る場面が増えている可能性があります。
アルション&ダエスク組の実力にも注目
ジョンズの敗戦を考えるうえでは、勝利したアルション/ダエスク組の強さも見逃せません。
2人はアリゾナ・オープンでも男子ダブルスで優勝しており、ラスベガスでも好調を維持しました。
こうした強豪ペアの存在によって、男子ダブルスの優勝争いがさらに激しくなっていると考えられます。
ジョンズが弱くなったのか、それともライバルたちが成長しているのか。
ラスベガスでの結果は、その両方の可能性を考えさせる大会となりました。
ジャック・ソックとの新ペアが初戦敗退!シカゴで見えた男子ダブルスの競争激化
PPAツアーが初めて開催したシカゴ・カップでは、ベン・ジョンズがジャック・ソック(Jack Sock)と新たなペアを組みました。
ソックは、かつてプロテニス選手として活躍し、その後ピックルボールへ転向した選手です。
ジョンズはこれまで、世界ランキング上位の選手とペアを組むことが多く、今回の組み合わせは従来とは異なる選択でした。
当時、ソックの世界ピックルボールランキングは25位でした。
※世界ピックルボールランキング:選手の大会成績などをもとに競技実績を示すランキングです。
集計方法はランキングの種類によって異なります。
第27シードに逆転負け
ジョンズ/ソック組は、ベスト32で第27シードのアヌアール・ブラハム(Anouar Braham)/ブルーノ・ファレット(Bruno Faletto)組と対戦しました。
試合結果はこちらです。
| ペア | 第1ゲーム | 第2ゲーム | 第3ゲーム |
| ジョンズ/ソック | 11 | 5 | 3 |
| ブラハム/ファレット | 8 | 11 | 11 |
ジョンズ組は第1ゲームを11-8で先取しました。
しかし、第2ゲームを5-11で落とすと、勝敗を決める第3ゲームでは3-11と大差をつけられました。
結果は1-2での逆転負けとなり、大会初戦で姿を消しました。
新しいパートナーとの連携は難しい?
ダブルスでは、選手個人の技術だけでなく、パートナーとの相性や連携が重要になります。
特にネット付近での速いラリーでは、どちらがボールを処理するのかを瞬時に判断する必要があります。
※ラリー:サーブからポイントが決まるまで、選手同士がボールを打ち合うことです。
※ポジショニング:コート内での選手の立ち位置や動き方を指します。
また、得意なショットや攻撃のタイミングが異なる選手同士では、役割分担を調整する必要があります。
ジョンズとソックの組み合わせも、こうした連携が試された可能性があります。
ただし、この試合の敗因がパートナー同士の相性にあったと断定できる情報はありません。
一方で、ブラハム/ファレット組が第2ゲーム以降に試合を優位に進め、ジョンズ組を破ったことは確かです。
ジョンズにとって、これまでの実績だけでは勝利を保証できない競争環境になっていることを印象づける結果となりました。
香港スラム決勝を詳細分析!パトリキン&スタクスルード組が王者を攻略
2026年10月に開催されたPPAツアー・アジア香港スラムでは、ジョンズが再びゲイブ・タルディオと組んで男子ダブルスに出場しました。
2人は決勝まで勝ち進みましたが、またしても優勝を逃しています。
決勝の対戦相手は、ヘイデン・パトリキン(Hayden Patriquin)/フェデリコ・スタクスルード(Federico Staksrud)組でした。
特に注目したいのは、スタクスルードがアリゾナ・オープンではジョンズのパートナーだったことです。
今回は相手チームの選手として、ジョンズと決勝で対戦することになりました。
香港スラム男子ダブルス決勝の結果
| ペア | 第1ゲーム | 第2ゲーム |
| ジョンズ/タルディオ | 6 | 8 |
| パトリキン/スタクスルード | 11 | 11 |
結果は、パトリキン/スタクスルード組が11-6、11-8でストレート勝利しました。
ジョンズ/タルディオ組は決勝まで進出しましたが、タイトル獲得には届きませんでした。
興味深いことに、このスコアはラスベガス・オープンの男子ダブルス決勝とまったく同じです。
いずれの試合もジョンズ組は第1ゲームを6点、第2ゲームを8点で落としました。
パトリキン&スタクスルード組が見せた強さ
今回の決勝では、パトリキン/スタクスルード組が両ゲームを制しました。
ダブルスの試合では、攻撃力だけでなく、相手に簡単な攻撃のチャンスを与えないボールコントロールも重要になります。
特にネット付近では、ディンクや素早いボレーを組み合わせながら、相手のミスを誘ったり、攻撃できるボールを引き出したりします。
※ボレー:ボールを地面にバウンドさせず、空中で打ち返すショットです。
※ディンク:ネット付近で相手コートの浅い位置に落とす、柔らかいショットです。
こうした技術とパートナー同士の連携が、男子ダブルスで勝つための重要な要素になります。
ただし、今回のスコアだけから具体的なショットの成功率や戦術を断定することはできません。
確かなのは、パトリキン/スタクスルード組がジョンズ/タルディオ組を2ゲーム連続で上回ったということです。
ジョンズは決勝まで進んでいる
香港スラムでの準優勝は、ジョンズが依然としてトップレベルの競争力を持っていることも示しています。
ベスト32やベスト16での敗退とは異なり、決勝まで勝ち進むには複数の試合に勝利する必要があります。
そのため、香港スラムの結果を単純に「ジョンズが弱くなった証拠」と考えるのは適切ではありません。
むしろ、トップ選手同士の実力差が縮まり、決勝で勝ち切ることが以前より難しくなっている可能性もあります。
今後、両ペアが再び対戦することになれば、大きな注目カードになりそうですね!
ジョンズの時代は終わるのか?不調の要因と2026年男子ダブルスの勢力図
2026年秋の4大会を振り返ると、ベン・ジョンズが男子ダブルスで以前ほど安定して優勝できていないことがわかります。
しかし、その理由をひとつに絞ることはできません。
今回の結果から考えられるポイントは、大きく3つあります。
ライバル選手たちの競技力が向上している
最初に注目したいのが、男子ダブルス全体の競争の激しさです。
今回の4大会では、異なる4組のペアがジョンズに勝利しました。
- ニコ・アセベド/船水雄太
- クリスチャン・アルション/アンドレイ・ダエスク
- アヌアール・ブラハム/ブルーノ・ファレット
- ヘイデン・パトリキン/フェデリコ・スタクスルード
特定のライバルだけがジョンズを攻略しているわけではありません。
複数のペアがジョンズを破っていることから、男子ダブルスの上位争いが激しくなっている様子がうかがえます。
特にアリゾナ・オープンでは、第15シードのアセベド/船水組が第1シードを破りました。
また、シカゴ・カップでは第27シードのブラハム/ファレット組がジョンズ/ソック組に勝利しています。
こうした結果は、ランキング上位の選手でも簡単には勝ち続けられない競技環境になっていることを示しています。
パートナー変更による連携への影響
次に考えられるのが、パートナー変更による影響です。
ジョンズは今回の4大会で、3人の異なる選手とペアを組んでいます。
ダブルスでは、パートナーとの意思疎通や得意なショットの組み合わせが重要です。
たとえば、ネット付近で相手が強いボールを打ってきたとき、どちらが対応するのかを瞬時に判断する必要があります。
さらに、攻撃のタイミングや守備の位置取りも、ペアごとに調整しなければなりません。
ただし、ジョンズは通常のパートナーであるタルディオと組んだラスベガスと香港でも敗れています。
そのため、パートナー変更だけが敗戦の原因とはいえません。
コンディションの問題か、それとも世代交代か
もうひとつ気になるのが、ジョンズ自身のコンディションです。
長年トップレベルで活動してきた選手だけに、疲労や身体的な問題がプレーへ影響する可能性は考えられます。
しかし、今回の情報では、ジョンズがケガをしていることを裏付ける具体的な発表はありません。
そのため、負傷によって成績が低下したと断定することはできません。
一方で、ライバルたちの成長や戦術の進化によって、ジョンズが以前ほど簡単に勝てなくなっている可能性もあります。
特に2026年秋は、これまでジョンズのパートナーだった選手が対戦相手となったり、下位シードのペアがジョンズを破ったりする試合がありました。
こうした変化は、男子ダブルスの競争が新しい段階に入っていることを感じさせます。
ただし、ジョンズはラスベガスと香港で決勝まで進出しています。
さらにラスベガスでは、男子ダブルスだけでなく、混合ダブルスと男子シングルスでも準優勝しました。
複数種目で決勝まで進出できる選手は限られており、その実力は依然として高い水準にあります。
今回の4大会だけでジョンズの時代が終わったと判断するのは早いでしょう。
今後、再び男子ダブルスでタイトルを獲得するのか、それとも新しい強豪ペアが優勝争いの中心になっていくのか。
その答えは、これからの大会結果によって少しずつ明らかになっていきそうです。
まとめ
ベン・ジョンズは2026年9月から10月にかけて、男子ダブルスで4大会連続の優勝なしという珍しい状況に直面しています。
アリゾナ・オープンでは日本の船水雄太を含むペアに敗れ、ラスベガスと香港では決勝まで進みながらタイトルを逃しました。
複数の強豪ペアがジョンズに勝利していることから、男子ダブルスの競争がさらに激しくなっている様子がうかがえます。
絶対王者ジョンズが再び圧倒的な強さを取り戻すのか、それとも新たなライバルたちが主役となるのか、今後のPPAツアーから目が離せませんね!


