ピックルボールの試合がどんどん激しくなる中、プロの試合で「ターゲティング」(※意図的に相手の頭部を狙うショット)が問題になっていました。
特に、強烈なショットが顔面に直撃する場面が増えており、安全面での懸念が高まっていました。
そこで、新たに「意図的・無謀なターゲティングの禁止」が正式ルールとして導入されました。
選手の安全とフェアプレーを守るためにどんな変更があったのか、詳しくチェックしていきましょう!
ターゲティングとは?
「ターゲティング」とは、試合中に相手の頭部や首を意図的に狙ってボールを打つ行為のことです。
ピックルボールでは、相手に向かってボールを打つ「ペグ」(※相手の体を狙って打つ戦術)が一般的ですが、通常は肩より下を狙うのがマナーとされています。
しかし最近では、パワーショットを使って相手の顔を狙うようなプレーが増えており、競技の安全性が問われるようになっていました。
特に、プロレベルでは強烈なショットが飛び交うため、顔面直撃によるケガや試合続行が不可能になるケースも。
選手の命や健康に関わる問題として、今回の新ルール導入が決まりました。
なぜ新ルールが必要なのか?
ここ数年でピックルボールのパドル(ラケット)の性能が飛躍的に向上し、ボールのスピードも速くなりました。
さらに、攻撃的なプレースタイルが流行し、試合の展開がよりアグレッシブになっています。
その結果、頭部へのショットが増加し、怪我のリスクが高まっているのです。
特に、以下のような事例が問題視されていました。
- マスターズ大会で、ベン・ジョンズ選手が相手の頭部付近に強烈なショットを放った。
- MLPミッドシーズントーナメントで、ジェイ・デビリエ選手がジェームズ・イグナトウィッチ選手の顔に向かってボールを打った。
- 最近の試合では、ヘイデン・パトリキン選手がアンドレ・ダエスク選手の首元を狙ったショットを打ち、大きな話題に。
これらの事例を受け、「プレーヤーの安全を守り、スポーツマンシップを尊重するために、新しいルールが必要だ」という声が強まりました。
どんなプレーが禁止されるの?
新ルールでは、以下のプレーが禁止されます。
- 意図的に相手の頭部や首を狙うショット
- 明らかに相手の顔を狙って強烈なショットを打つ行為
- 高速ショットで頭部を攻撃する意図が見られる場合
- 無謀なショットで相手にケガをさせる可能性が高いプレー
- 相手の顔面や首に向けて速いボールを打ち、避ける余地がない場合
- 試合の流れに関係なく、頭部に打ち込む行為
偶然相手の顔に当たった場合はペナルティにはなりませんが、審判が意図的な攻撃と判断した場合は即座に処罰されます。
ルール違反のペナルティは?
新ルールでは、違反した場合に以下のペナルティが課されます。
- 初回の違反
- 相手チームに1ポイントが加算される(テクニカルファウル)
- 違反した選手には最低2,500ドルの罰金
- 両チームに「報復行為禁止」の警告が出される
- 同じチームが再び違反した場合
- 最低5,000ドルの罰金
- 試合没収(違反チームの負け)
- 相手チームが報復行為をした場合
- テクニカルファウル & 1ポイントのペナルティ
- 最低5,000ドルの罰金
- さらに違反が続けば試合没収 & 出場停止の可能性も!
特に、試合を意図的に荒らすプレーは、今後厳しく取り締まられることになります。
選手たちの反応は?
新ルールについて、プロ選手たちの間でも意見が分かれています。
- ザン・ナヴラティル:「このルールはいいと思う。相手の頭を狙うのは危険すぎるし、プレーの質も下がる。」
- コリン・ジョンズ:「ペグ(※相手の体を狙うショット)は戦術の一部だけど、やっぱり肩より下を狙うのがマナー。」
- ジェイソン・アスペス(UPA-A会長):「公正な試合を維持するために必要なルール変更だった。」
今後、選手たちがどのようにプレーを変えていくのか注目されます。
まとめ
今回の新ルール導入で、プロのピックルボール試合では「意図的なターゲティング」が禁止となり、違反すれば試合没収や罰金のペナルティが課されます。
ピックルボールは「スポーツマンシップ」が大切な競技。
試合のスピードが上がっても、相手をリスペクトする気持ちを忘れず、フェアに戦うことが求められます!