プロピックルボール界で新しい動きがありました。
「WPPA(世界ピックルボール選手協会)」という新たな選手団体が、2025年7月に正式に発足。
健康や安全、報酬体系など、選手を取り巻く環境をより良くするため、プロ選手たち自身が立ち上がったのです。
これからの競技の未来を大きく左右する、注目の動きです。
WPPAって何をする団体?
WPPAは、プロ選手が中心となって運営する選手団体です。
目的は「競技の質と環境を底上げすること」。
例えば、これまで大会スケジュールは主催側の都合で決まることが多く、選手側の事情は反映されにくい面がありました。
報酬や移動条件なども不透明なことが少なくありません。
WPPAはこれらを改善し、選手の声を競技運営に反映させる仕組みを作ろうとしています。
なぜ今、このタイミングで発足?
ピックルボールは、ここ数年で爆発的に人気が広がってきました。
観客動員や賞金額も増え、選手の活動環境は急速に変化しています。
副会長のコリン・ジョンズは「今は成長の過渡期。
このタイミングで選手の声をまとめる団体を作らなければ、選手の立場が弱くなってしまう」とコメント。
いわば“今しかない”タイミングだったわけです。
誰が中心メンバー?
会長は元プロテニス選手でもあるティナ・ピスニック。
副会長には世界ランキング上位常連のコリン・ジョンズが就任。
ほかにもデケル・バー、ジェイ・デビリエ、ジェシー・アーバインら実力派が揃います。
これらの選手はコート内の実績だけでなく、発言力や指導経験も豊富。
まさに“選手代表”として説得力のあるメンバーです。
競技にどんな影響がある?
WPPAが動き出すことで、まず期待されるのは選手環境の改善です。
健康管理のガイドライン整備、過密日程の見直し、報酬体系の透明化などが挙げられます。
また、新しい団体ができることで競技団体間の競争も生まれ、結果的に選手ファーストな仕組みが増える可能性があります。
若手選手の育成や海外選手の受け入れ環境にも影響が及びそうです。
UPAとの関係はどうなる?
UPA(ユナイテッド・ピックルボール協会)は、既に公式の「プロ選手委員会」を持っています。
今回のWPPA発足について、UPAは公式には承認しておらず、両者のスタンスには温度差があります。
UPAの委員会新会長となったゼイン・ナブラティルは、「協力関係を築きたい」と前向きな姿勢を見せていますが、WPPAとの連携がスムーズにいくかは今後の課題です。
今後の注目ポイント
WPPAとUPAが協力関係を築けば、選手環境の改善は一気に加速するでしょう。
逆に、双方が別路線を歩む場合、選手たちがどちらを支持するかという“団体間の選択”が生まれる可能性もあります。
また、WPPAがどのような具体的改善策を打ち出すか、今後の発表や施策に注目が集まります。
まとめ
WPPAの発足は、ピックルボールがよりプロフェッショナルなスポーツへ進化していく象徴的な出来事です。
選手が自らの環境改善に動き出したことで、競技の未来はこれまで以上に明るくなりそうです。
今後、WPPAとUPAがどのような形で共存・発展していくのか、ファンとしても要チェックです!