「ちょっと痛いけど大丈夫!」そんな言葉を口にしながらコートに立つ人は少なくありません。
最新の大規模調査によれば、3人に1人のピックルボールプレーヤーが痛みを無視してプレーを続けているとのこと。
人気急上昇の裏で、知られざる身体への負担が明らかになりました。
痛みを無視するプレーヤーの実態
調査対象となった1,758人のうち、35.9%が「痛みを抱えてもプレーを続けている」と回答しました。
肩の軽い張りから膝の慢性的な痛みまで幅広く、もはや「スポーツあるある」状態。
しかも40.8%は“タイムロス怪我”、つまり最低でも1日以上、場合によっては数週間プレーできない深刻な怪我に直面しています。
それでもコートに戻ってしまう。
それほどまでにピックルボールは人を夢中にさせるのです。
怪我の多い部位ランキング
最も多かったのは膝(29.1%)。
ストップ&ダッシュ、横への切り返しといった動作が膝に直撃します。
次に多いのは下肢全般(26.9%)で、太もも・ふくらはぎ・足首まで。
さらに肩(22.2%)はスマッシュやドロップショット(※相手の前に落とす柔らかい打球)で酷使され、背中(19.9%)や肘(18.4%)も上位に。
数字を見るだけで、全身をフル稼働しているのが伝わりますね。
怪我のタイプと特徴
一番多かったのは使い過ぎによる慢性障害(35.3%)。
例えば「膝に水が溜まる」「肩が常に重い」など、日常にも支障が出るレベルです。
次に多いのは関節や靭帯の捻挫(23.8%)。
急な方向転換で足首をひねるシーンは想像できますよね。
そして筋肉の肉離れ(20.7%)も目立ちます。
試合中の一瞬のダッシュで「ブチッ」といくケースは、特に中高年層に多いのが特徴です。
誰が一番リスクが高いのか
意外にも怪我が多いのは33〜62歳の中堅層。
調査では77%が何らかの怪我を経験していました。
若さの勢いで突っ走るわけでもなく、シニアのように無理を控えるでもない。
だからこそリスクが高まるのです。
さらに週3回以上プレーする人は45%リスク増。
そして経験5年未満のプレーヤーはベテランより50%怪我しやすいというデータも。
つまり「まだ体が慣れていないのに、情熱でガンガンやっちゃう人」が一番危ないのです。
プレーヤーに必要な心構え
「仲間が待ってるから」と無理してしまう気持ちはわかります。
でも、その結果1か月休むことになったら?
むしろ損ですよね。
怪我を防ぐためには、プレー前のストレッチやクールダウンは必須。
膝や肩に違和感があればサポーターやテーピングも有効です。
痛みが強いときは思い切って休む勇気も必要。
「今日休んで、明日も楽しむ」これが長くプレーを続ける秘訣です。
調査が示す今後の課題
今回の調査は、ピックルボールが安全で誰でも楽しめる一方で、怪我のリスクを無視できない現実を突きつけました。
今後は、指導者や施設側も「怪我を防ぐプログラム」や「初心者向けの体作りトレーニング」を提供する必要があります。
選手一人ひとりも、自分の体調を無視せずメンテナンスすることが、競技を楽しみ続ける最大のカギになるでしょう。
まとめ
数字が示すように、ピックルボールは“楽しいけど体に負担が大きいスポーツ”です。
3人に1人は痛みを抱えたままプレーしており、4割が長期離脱を経験しています。
成長を続ける競技だからこそ、「無理して続ける」ではなく「ケアしながら長く楽しむ」が合言葉。
今日の休養が、あなたの未来のプレーを守る一番の投資になるのです。