最近、ピックルボール界で大きな話題になっているのが、USAピックルボール(USAP)による「Chorus Fire EX」「Fire SX」パドルの認定取り消し問題です。
これらのパドルは多くのプレイヤーに愛用されていましたが、認定リストから削除されることに。
今回は、この決定の背景にあるテストの誤解や規格の厳格化について詳しく解説していきます。
USAピックルボールとは?
USAピックルボール(USAP)は、アメリカのピックルボール競技を管理する公式団体で、以下のような活動を行っています。
- 競技ルールの整備と改正
- 公式大会の運営と管理
- 競技用具(パドル・ボール)の認定基準の策定とテスト
特にパドルに関しては、プレイヤーの公平性を保つために厳しい基準が設けられており、今回の問題もその基準の適用によるものです。
Chorus Fireパドルの認定取り消しとは?
Chorus Pickleballは、最新技術を活用したパドルを開発するブランドです。
その中でも「Fire EX」と「Fire SX」は特に人気があり、上級プレイヤーから初心者まで幅広く使用されていました。
しかし、2025年2月13日、USAPはこれらのパドルを認定リストから削除する決定を発表しました。
これにより、これらのパドルは公式大会で使用できなくなりました。
認定取り消しの具体的な理由
認定が取り消された背景には、「PBCoRテスト(※)の誤解と規格未達成」がありました。
認定取り消しの経緯
- 2024年11月:Chorus Pickleballは、新モデル「Fire EX」と「Fire SX」の認定をUSAPに申請。
- USAPの誤解:第三者試験機関とのやり取りに誤解があり、USAPは両モデルがPBCoRテストに合格したと誤認。
- 後の発覚:2025年に入り、再確認の結果、Fire EXとFire SXはPBCoRの完全なテストを受けていなかったことが判明。
- 正式なテスト実施:改めてPBCoRテストを実施したところ、両モデルとも基準を満たさず不合格。
- 認定取り消し決定:この結果を受け、USAPはFire EXとFire SXを公式パドルリストから削除。
(※)PBCoRテストとは? ピックルボールのパドルが適正な反発力や性能を持っているかを測定する試験。
特定の基準を超える反発力を持つパドルは、公平性の観点から認定されません。
競技やプレイヤーへの影響
今回の認定取り消しは、特に大会プレイヤーに大きな影響を与えました。
- 公式大会での使用禁止:Fire EXとFire SXは即日、公式試合で使用できなくなりました。
- 代替パドルの準備が必要:これらのパドルを使っていたプレイヤーは、他の認定パドルを準備する必要があります。
- Fire HXも認定終了へ:Fire HXモデルも2025年7月1日で公式認定が終了予定。
大会に出場予定のプレイヤーは、早めに代替パドルを見つける必要がありそうです。
Chorus Pickleballの対応策と今後
Chorus Pickleballも、今回の問題に迅速に対応しています。
- 返金・返品対応:公式サイトで購入したFireパドルは、返品・返金可能。
- パドルの寄付活動:返品されたパドルは、資金不足の学校やスポーツ団体に寄付予定。
- 新たなパドル開発へ:今後はUSAPの基準を満たす新モデルの開発を進める。
特に、返品パドルをスポーツ教育に活用する取り組みは、多くのプレイヤーから好意的に受け止められています。
まとめ
今回の騒動は、認定プロセスの誤解から生じたものですが、最終的に公平な基準が適用され、Fire EXとFire SXは認定取り消しとなりました。
- USAPの公平な基準維持:テスト基準の厳格化が、競技の公平性を守る。
- プレイヤーへの影響:公式大会での使用不可により、代替パドルの準備が必須。
- Chorusの迅速な対応:返金・寄付・新モデル開発で、ユーザーに配慮。
ピックルボールは急成長中のスポーツで、今後もルールや用具の基準が厳しくなっていく可能性があります。
プレイヤーも、最新情報をしっかりチェックして対応していきましょう!