痛みを長引かせないコツを、原因→サイン→応急処置→予防→復帰→日々のケアまで実践的にまとめます。
専門用語は(※)で補足。
今日から使える練習メニューと装備調整で、安心してコートに戻りましょう。
肘の正体と原因
ピックルボール肘は、前腕の腱(※筋肉を骨に結ぶ組織)が反復で傷み、マイクロティア(※微小断裂)が溜まる状態です。
週末に急に長時間、バックハンドの打ち込み、重すぎるパドルや細いグリップも誘因。
肘は血流が少なく治りが遅い部位。
まずは反復・強度・頻度の三拍子が重ならない設計が大事です。
無視NGのサイン
要注意は
①痛みが局所に残る
②可動域低下で肘が伸びきらない・肩が上がらない
③筋力低下で握力やスイングが弱る、の3つ。
24時間以上続く痛み、夜間痛、しびれは要ストップ。
逆に当日内に軽快し、動きも力も保てる軽い違和感なら経過観察OK。
判断に迷ったら痛み基準で1段階負荷を下げるが鉄則です。
応急処置RICE手順
違和感が出たら即中止→RICEへ。
R:安静、I:冷却10〜15分×3〜4回/日、C:弾性包帯で軽い圧迫、E:心臓より高く挙上。
必要時は市販の消炎鎮痛薬(※服用は医療者に相談)。
痛みゼロ・可動域フル・筋力回復が再開条件。
代替運動はエアロバイクやウォーキングなど患部不使用で有酸素をキープします。
予防メニュー(負荷管理・クロトレ)
同じ動作の連発を避け、週内にクロストレーニング(※水泳・自転車・筋トレ)を挿入。
練習は「量か強度か頻度のどれか1つだけ上げる」漸増ルールで。
装備はオーバーグリップで+1〜2mm、重すぎるヘッドは鉛テープ減、面が硬すぎるパドルは柔らかめへ。
バックハンド比率を下げ、片手での無理打ちも回避します。
段階的復帰プラン
目安は離脱期間=復帰期間。
W1:痛みゼロ化+等尺性(※動かさず力を入れる)手首伸展30秒×5。
W2:エキセン(※ゆっくり下ろす)手首伸展3×12を隔日。
W3:ショートボレー15分→休息24hで反応確認。
W4:半面ラリー30分。
W5:ゲーム形式45〜60分。
痛みが24h超で戻れば1段階戻す。
練習メモで客観管理を。
毎日のケアルーティン
ウォームアップ6分:縄跳び2分→手首回し各20→チューブ外旋2×15→シャドースイング30。
アームケア10分:手首伸展/屈曲各3×12、前腕回内外3×12、肩下制&肩甲骨寄せ各30秒。
クールダウン:前腕・上腕二頭筋・三頭筋を各30秒静的ストレッチ。
主観的きつさRPE(※10段階)6以下で“明日も続く強度”にします。
まとめ
ピックルボール肘は反復と急増負荷で起きますが、RICEと負荷設計で十分コントロール可能です。
装備調整とクロトレでストレスを分散し、段階的復帰で再発をブロック。
迷ったら痛み基準で1段階下げるだけでも結果は変わります。
今日から小さく始めて、長く楽しくコートに立ち続けましょう。





