手首ラグ完全ガイド|具体ドリルでパワー・スピン・制球を底上げする実戦テク

コラム

手首ラグは“作る”のではなく“起きる”現象です。

ユニットターン(※上半身を一体で回す準備)と軽いグリップ圧(※握りの強さ)で土台を作り、重力→脱力→一気の加速で前打点に集約。

ミニドリルとチェックで今日から精度を上げます。

手首ラグの基本と効果

手首ラグは、スイング加速で前腕が自然に“遅れて反る”現象です。

無理に弾かず、前脚の少し前(20〜30cm目安)でインパクトすると、パドルヘッドが走りトップスピン(※前回転で落ちる回転)が増えます。

結果、球速と落下が両立し、ドライブがコートに収まりやすくなります。

  • チェック:前打点/面は“握手の向き”
  • 目標:ネット高+15〜30mmの弾道

土台づくり:ユニットターン&握りの強さ

スプリット後、肩をネットに半身で向け、非利き手でパドルヘッドを軽く支えて体幹ごと準備。

握りは“落とさない最小”から少し強めの2〜3/10が基準。

前腕に力感が走る5/10は振り遅れと故障の元です。

視線は早めに落下点へ。

準備を省略すると、ラグは消えて面が暴れます。

  • 合言葉:「体で構え、手では構えない」
  • 目安:グリップ圧2〜3/10

加速の作法:重力→脱力→一気に前へ

ボール接近で重力に任せてパドルをボールより10〜15cm下へ“落とし”、腕は脱力のまま。

そこから体幹→肘→手首の順で一気に前へ加速します。

手首は意識せず、全体の加速が作る受動的なラグに委ねます。

インパクトは前脚横、面は“握手の手”でわずかに被せてスピンを確保します。

  • キュー:「落として前」「脱力から一気」
  • 接触時間は短く、通過で当てる

よくあるミスと修正キュー

誤り①手首をこじる→準備で脱力できていない証拠。
誤り②肘が開く→面が上を向き無回転化。
誤り③打点が遅い→ラグとスナップの時間が消えます。

修正は「非利き手でヘッドを管理」「脇を軽く締める」「前脚横で触る」の3点。

打つ前に口に出すと成功率が上がります。

  • NG:「パチンと手首」
  • OK:「落として前」「肘前・面まっすぐ」

実戦適用:サーブ/リターン/ドライブ/攻撃

サーブはゆる握り→重力ドロップ→前加速でセンター深め。

リターンは高弾道で相手ベースライン1m手前を狙い時間を奪います。

ドライブは前打点+被せでネット高+2〜3cmを通す。

スピードアップ(※速い展開への加速)は短い準備→一気の前加速→相手体側へ。

面の管理は常に“握手の向き”。

  • コースは体の向きで作る
  • 無理な逆クロスは封印

安全と継続:ケガ予防と練習メニュー

基本は短時間×高頻度。週3回×15分でOK。

開始前に前腕ストレッチ30秒×2、終了後はエキセントリック・リストカール(※ゆっくり下ろす筋トレ)8回×2で肘を保護。

練習は「シャドー10→壁打ち10→ショートフィード10→実球サーブ/ドライブ各10」で1セット、余裕があれば2セット。

  • グリップ強握りはスマッシュ時のみ
  • 痛みが出たら即中止

まとめ

手首ラグは“やる”ではなく“起きる”。

ユニットターンと軽い握り、重力ドロップ、前打点の4点を守れば、パワー・スピン・制球が一気に伸びます。

まずは15分メニューで脱力と前打点を固定化。

数字目標(ネット高+2〜3cm、前打点20〜30cm)を意識し、明日には球質を一段アップさせましょう。

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