ピックルボールの勢いが止まりません。
テニス専用だったコートが次々にピックルボール用へと姿を変え、数年間で数万面の新しいコートが生まれています。
なぜここまで急成長しているのか、その秘密を数字と現場のリアルから解説します。
テニスコートからピックルボールコートへ
近年、都市部や郊外で「テニスコートがピックルボールに転用される」ケースが爆発的に増えています。
最新の調査では、8,000面以上のテニスコートがピックルボール用に改修されているとのこと。
特にパンデミック以降、ソーシャルディスタンスを保ちながら楽しめるスポーツとして需要が急増しました。
テニス1面の広さを4分割できるため、施設側からすると「同じスペースで利用者を増やせる」という大きなメリットがあります。
驚きの数字が示す拡大スピード
航空写真10万枚を分析した調査では、この7年間で26,000面以上の新コートが確認されました。
アメリカ全体では、現在テニスコート27万面に対し、ピックルボールコートは6万8,000面。
まだ数では劣りますが、成長率は圧倒的。
数年前までは存在すら知られていなかったスポーツが、今では「どこに行っても専用コートが見つかる」レベルに広がっているのです。
コート面積の効率的な使い方
ピックルボールの魅力のひとつは「省スペース性」です。
テニスコート1面を使えば、最大で4面のピックルボールコートを設置可能。
その結果、同時に4倍のプレイヤーが遊べます。
例えば、初心者向けの体験会・親子キャンプ・中級者の技術ドリル・上級者向けの競技練習を同時に開催できるのです。
運営側はスケジュールを細かく組み合わせやすく、プレイヤーも「やりたいレベルのレッスンを選べる」環境が整うわけです。
収益アップを実現するビジネスモデル
実際に事業をピックルボールへシフトしたオーナーの声も紹介されています。
ある施設では、テニス時代と比べて収益が7倍に増加したそうです。
その理由はシンプル。
利用者が増えただけでなく、同じコートで複数イベントを同時開催できるからです。
- 初心者レッスン
- 子どもキャンプ
- 上級者トーナメント
- 親子イベント
といった多彩なプログラムを1日で回せるので、幅広い世代のニーズに応えることが可能です。
テニスとの摩擦と共存の行方
当初は「テニスコートを奪われた」と不満を抱くテニスプレイヤーも少なくありませんでした。
特に都市部ではコート数が限られているため、対立が激化した時期もあります。
しかし近年は、ピックルボール専用コートが独立して増加していることから、摩擦は和らぎつつあります。
テニス協会関係者も「今では両者が共存できる環境に近づいている」とコメント。
衝突から共存へ、流れが変わってきているのです。
今後ますます広がるピックルボールの未来
調査によれば、テニスコートを改修して新設されるピックルボール施設は減少傾向にあります。
その一方で、最初からピックルボール専用に設計されたスタンドアローン施設は増加中です。
これはつまり「一過性のブームではなく、定着を前提としたスポーツ」として認められ始めている証拠。
今後はより洗練された環境が整い、テニスとピックルボールが並び立つ光景が当たり前になるでしょう。
まとめ
ピックルボールは、ここ数年で驚異的な拡大を遂げました。
- 8,000面以上のテニスコートが転用
- 26,000面以上の新コート誕生
- 収益7倍の施設も登場
効率性と多様性を兼ね備えたスポーツとして、今後ますます存在感を増していくことは間違いありません。
次の時代を担う“新定番スポーツ”として、あなたの街にも広がっていく日は近いでしょう。