大学テニス界のトップから、今やピックルボール界を代表する存在へ。
マット・ライトのプレーには、経験に裏打ちされた冷静さと闘志が同居しています。
コート外での意外な姿にも注目です。
テニスからピックルボールへの転身
ミシガン大学で全米レベルのテニス選手だったライトは、卒業後に新たな舞台を求めピックルボールへ挑戦。
小さなコートと軽量パドル(※木製や樹脂製のラケット)に最初は戸惑いながらも、鋭いリターンと的確なボールコントロールで頭角を現しました。
元テニス選手らしい足運びとリーチの長さを活かし、短期間でプロツアーに名を連ねるまで成長します。
ベテランとしての存在感
競技歴が長くなるほど衰える選手も多い中、ライトはむしろ強さを増しています。
相手の癖を読む洞察力、ポイントの取りどころを見極める冷静さはまさに老練。
若手の速攻にも慌てず、ネット際でのドロップショット(※相手の足元に落とす技)や正確なボレーで試合を支配します。
観客からは「試合の空気を変える男」と呼ばれるほど、その存在感は絶大です。
トップの座を譲らない強い意志
新世代のスターが次々と登場する中、ライトは「トップを譲らない」強い信念を持っています。
試合では序盤から相手を分析し、後半で一気にギアを上げる戦い方が得意。
決して派手ではないが、一点ずつ積み上げる堅実なプレーが勝利を引き寄せます。
その姿は、ベテランの意地とプロとしての誇りを体現しています。
弁護士としてのもう一つの顔
試合のない日は、カンザス州ウィチタで企業弁護士として勤務。
契約や交渉で培った論理的思考と冷静な判断力は、コート上でも発揮されます。
難しい局面でも感情を抑え、戦術を組み立てる姿はまさに法廷と同じ。
スポーツと法律、異なる舞台で成果を出すバランス感覚は、多くの人にとって憧れのモデルです。
パートナーとの特別な練習環境
ミックスダブルスでペアを組むルーシー・コバロバは同じウィチタ在住。
ツアー中だけでなく、地元のコートで日常的に練習できるため、連携は抜群です。
お互いの打つタイミングやポジション取りを熟知し、試合ではアイコンタクトだけで戦術を共有。
まるで長年連れ添ったバンドのような息の合ったプレーは、相手にとって脅威です。
趣味に見えるマットの素顔
試合や練習のない日は、大学スポーツやプロリーグの観戦、コンサート、ロードトリップを楽しみます。
特にスポーツ観戦では、自分のプレーへのヒントを探していることも多いそう。
さらに、移動中は読書で頭を切り替え、心身のバランスを保ちます。
こうした日常が、試合での冷静さと集中力の源になっています。
まとめ
マット・ライトは、テニスで培った基礎と勝負勘を武器に、ピックルボール界で頂点を守り続ける稀有な存在です。
ベテランらしい落ち着きと、若手顔負けの向上心を持ち合わせ、コート外でも弁護士として活躍する多才な人物。
今後も彼の冷静かつ熱いプレーから目が離せません。