メジャーリーグ・ピックルボール(MLP)のプレーオフがいよいよ始まります。
1回戦には8チームが登場し、主力選手のコンディションや連勝中の勢い、若手の活躍など、見どころがたっぷりです。
今回は4つの対戦カードを中心に、初めて観戦する人にもわかりやすく紹介します。
MLPプレーオフ1回戦の仕組み
MLPプレーオフの1回戦に出場するのは、第5シードから第12シードまでの8チームです。
試合は「ベスト・オブ・スリー」と呼ばれる方式で行われ、最大3試合を戦い、先に2勝したチームが準々決勝へ進みます。
さらにMLPらしい面白さがあるのが、対戦相手の決め方です。
第5〜8シードの上位4チームは、第9〜12シードのチームから1回戦の相手を選べます。
第5シードのブルックリンが最初に選択し、続いて第6シードのダラスという順番です。
つまり、単純に「5位対12位」「6位対11位」と自動的に決まるわけではありません。
「このチームなら勝てそう」「この相手とは相性がいい」といった判断も含めて対戦カードが決まるため、試合前から駆け引きが始まっています。
- 第5〜12シードの8チームが1回戦に出場
- 最大3試合を行い、先に2勝したチームが勝ち抜け
- 第5〜8シードは、第9〜12シードから対戦相手を選択
- 勝者は準々決勝へ進出
- 準々決勝ではレギュラーシーズンの成績をもとに順位を組み直す
なお、第1シードのニュージャージー、第2シードのセントルイス、第3シードのロサンゼルス、第4シードのコロンバスは1回戦が免除され、準々決勝から登場します。
※シード:レギュラーシーズンの成績などをもとに決められる順位です。
数字が小さいほど上位となります。
※ベスト・オブ・スリー:最大3試合を行い、先に2勝した側が勝者となる方式です。
ブルックリン対SoCalハードエイツ
第5シードのブルックリン・ピックルボール・チームは、実力だけを見れば優勝争いに加わってもおかしくないチームです。
ただし、今シーズンは主力選手のケガに悩まされてきました。
特に大きいのが、ライリー・ニューマンとレイチェル・ローラバッカーの離脱です。
ニューマンはスクーター事故によるケガ、ローラバッカーも大会中のアクシデントで負傷し、シーズンの重要な時期に十分なメンバーをそろえられない状況が続きました。
それでもプレーオフまで第5シードを確保したことを考えると、ブルックリンの地力の高さがわかります。
もし両選手がプレーオフで良いコンディションに戻ってくれば、レギュラーシーズン以上のパフォーマンスを見せる可能性があります。
一方、第10シードのSoCalハードエイツも厳しい状況です。
男子の中心選手であるアルマーン・バティアがこのシリーズを欠場する予定で、戦力的にはかなり痛いところ。]
ブルックリンにとっては相手の弱点を突きやすい組み合わせとなりました。
今シーズンの直接対決は6月6日に行われ、ブルックリンが4-0で完勝しています。
その結果だけを見るとブルックリンがかなり有利ですが、プレーオフでは1試合のプレッシャーも大きくなるため、序盤から主導権を握れるかがポイントです。
- ブルックリンは主力選手の復帰状況が最大のカギ
- SoCalは男子の重要選手を欠く
- 今季唯一の直接対決はブルックリンが4-0で勝利
- ブルックリンが順当に勝てるかに注目
※主導権:試合の流れを自分たちのペースに持ち込み、有利に進めている状態です。
ダラス対ラスベガス
第6シードのダラス・フラッシュは、今回の1回戦で最も勢いのあるチームのひとつです。
なんとプレーオフ直前まで11連勝を記録。
さらにレギュラーシーズン最後の2大会でも好成績を残しており、完全に波に乗った状態で大一番を迎えます。
ダラスが大きく変わったきっかけは、6月の選手補強でした。
ダニー=エル・タウンゼントとアリックス・チュオンを獲得して以降、チーム全体のバランスが安定。
男子、女子、ミックスダブルスのどこでも戦えるチームになり、連勝につながっています。
対する第11シードのラスベガス・ナイトオウルズは、シーズンを通して中位付近で戦ってきました。
大きく崩れるチームではない一方で、優勝争いに何度も絡むほどの爆発力は見せられていません。
今シーズン両チームが対戦した7月23日の試合では、ダラスが4-0で勝利しました。
スコアだけを見ても、現時点ではダラスが一歩どころか二歩ほどリードしている印象です。
ラスベガスが勝つためには、序盤から勢いを出し、ダラスに「いつもの展開」を作らせないことが重要です。
逆にダラスは、連勝中と同じリズムで戦えれば準々決勝進出がかなり近づきそうです。
- ダラスは11連勝でプレーオフへ
- 6月の選手補強後に成績が急上昇
- 今季の直接対決はダラスが4-0で勝利
- ラスベガスは序盤から流れを変えられるかがカギ
※補強:新しい選手を獲得して、チームの戦力を高めることです。
※ミックスダブルス:男性選手1人、女性選手1人でペアを組んで戦うダブルスです。
パームビーチ対シカゴ
第7シードのパームビーチ・ロイヤルズと、第12シードのシカゴ・スライスの対戦は、「安定感のあるチーム」と「勢いのある若手チーム」のぶつかり合いです。
シカゴはシーズン終盤に一気に調子を上げました。
その中心となったのが、10代のエルシー・ヘンダーショットとジョン・ルシアン・ゴインズです。
若手2人が重要な場面で結果を残し、チームはギリギリのところでプレーオフ進出を決めました。
若手選手は勢いに乗ったときの怖さがあります。
失うものが少ない第12シードという立場もあり、思い切ったショットや積極的なプレーを見せてくる可能性があります。
一方のパームビーチは、2026年がMLP参戦初年度。
それでも第7シードまで順位を上げてきたのは、チーム全体の安定感があるからです。
特に強力なのが、ティナ・ピスニックとソフィア・スーイングの女子ダブルス。
ここまで24勝7敗という高い勝率を残しており、パームビーチにとって大きな得点源になっています。
7月30日の直接対決では、パームビーチが3-2で勝利しました。
かなり接戦だったことを考えると、今回も一方的な展開にはならない可能性があります。
- シカゴは10代の若手2人が好調
- パームビーチは参入初年度ながら第7シード
- 女子ダブルスのピスニック/スーイング組は24勝7敗
- 今季の直接対決はパームビーチが3-2で勝利
※得点源:チームが試合で勝ち星やポイントを獲得するうえで、特に頼りになる選手や組み合わせのことです。
テキサス対アトランタ
第8シードのテキサス・ランチャーズと、第9シードのアトランタ・バウンサーズは、今回の1回戦で最も勝敗予想が難しいカードです。
レギュラーシーズンの実績を見ると、テキサスは大会で2度の3位、アトランタも1度の3位を記録しています。
調子が良いときはどちらも上位チームと互角に戦える力があります。
ただし、両チームには共通した弱点もあります。
それが「波の大きさ」です。
好調な日は素晴らしい試合をする一方で、別の大会では思ったように勝ち星を伸ばせないこともありました。
そのため、このカードは実力よりも「当日のコンディション」が大きく影響しそうです。
最初のダブルスでどちらが勝つのか、接戦になったときにどちらが焦らずプレーできるかなど、小さな差が結果を分ける可能性があります。
今シーズン唯一の直接対決は6月11日。アトランタが3-2でテキサスを破っています。
ただし1試合差の接戦だったため、今回も五分五分に近い勝負になりそうです。
- 1回戦で最も実力差が小さいカード
- テキサスは今季2度の大会3位
- アトランタは今季1度の大会3位
- 直接対決はアトランタが3-2で勝利
- 当日の調子と接戦での勝負強さが重要
※コンディション:選手の体調や疲労、プレーの調子などを含めた、その日の状態のことです。
1回戦で注目したいポイント
今回のMLPプレーオフは、シード順位だけを見て勝敗を決めつけないほうが楽しめそうです。
それぞれのチームに違った事情があり、「今、一番状態がいいのはどこか」を見ることが大切です。
ブルックリンは主力選手がどこまで回復しているのかが最大の注目点です。
ベストメンバーがそろえば、第5シード以上の力を発揮する可能性があります。
一方、ダラスは11連勝中という圧倒的な勢いがあります。
スポーツでは連勝中のチームがそのまま勝ち進むケースもあれば、プレーオフ特有の緊張で流れが変わることもあります。
ダラスが普段通りのプレーを続けられるか注目です。
シカゴでは10代選手の活躍、テキサス対アトランタでは接戦での勝負強さがポイントになります。
特にピックルボールはテンポが速く、数ポイントの連続失点で試合の空気が大きく変わることがあります。
観戦するときは、単にスコアだけを見るのではなく、「どのペアが流れを作っているのか」「相手のミスをどう引き出しているのか」に注目すると、より楽しめます。
- ブルックリン主力選手のコンディション
- ダラスの11連勝がどこまで続くか
- シカゴの10代選手がプレーオフでも活躍できるか
- パームビーチ女子ダブルスの強さ
- テキサス対アトランタの接戦の行方
- 試合序盤にどちらが流れをつかむか
※試合の流れ:連続得点や好プレーによって、一方のチームが精神的・展開的に優位になる状態を指します。
まとめ
MLPプレーオフ1回戦は、ブルックリンやダラスが順当に勝ち上がるのか、それとも下位シードのチームが番狂わせを起こすのかが大きな注目ポイントです。
特に11連勝中のダラス、若手が勢いに乗るシカゴ、実力が拮抗するテキサス対アトランタは見逃せません。
選手のコンディションやダブルスの組み合わせまで意識すると、試合の面白さはさらに広がります。
ここからどんなドラマが生まれるのか、MLPプレーオフの熱い戦いに期待したいですね。


