19歳のプロ選手が軍人とその家族にピックルボールを届けるため、7か国12基地をめぐる旅へ。
教え、笑い、涙した23日間は、スポーツの可能性と心のつながりを改めて感じさせてくれました。
ツアーのきっかけは“家族のルーツ”
ブルック・レブエルタがこのツアーに参加することを決めた背景には、彼女自身のルーツがあります。
ひいおじいちゃんは第二次世界大戦でB-24爆撃機のパイロット、祖父はベトナム戦争で陸軍所属、義理のお父さんも現役でドイツに駐留していた軍人という、まさに“軍一家”。
そんな彼女に、ピックルボールで兵士たちの生活に笑顔を届けるという使命が与えられたのです。
世界をまたにかけたピックルボール旅
トルコ、コソボ、ドイツ、イギリス、イタリア、スペインにマケドニアと、移動だけでも17回のフライト!
各国の米軍基地を回り、プロ選手としてクリニックを開催。
子どもから兵士まで、レベルも年齢もバラバラな参加者に対し、一人ひとりに合わせた指導を行いました。
プロとのラリーを体験したり、記念写真を撮ったりと、普段とは違う楽しさにみんな大興奮だったそうです。
軍の生活にどっぷり!コソボ体験記
コソボの基地では、ホテルではなく兵舎で寝泊まりし、移動は全て徒歩。
まるで“軍人生活体験”のような日々のなかで、レブエルタたちは現地の兵士たちと親密な関係を築きました。
中でも印象的だったのは、アイダホ州から来た予備兵たちがヘリコプターの格納庫に手作りでコートを作り、真剣にピックルボールを楽しんでいたこと。
“どんな環境でも楽しむ心”に彼女も感動したそうです。
子どもたちの笑顔と感動の涙
ドイツの基地では、初めて出会った人たちがピックルボールを通じて仲良くなり、終わるころにはグループチャットを作って「今度いつ練習する?」と盛り上がるほどに!
さらに、ある6歳くらいの女の子は「帰らないで」と泣きながらレブエルタに抱きつきました。
「生活の選択肢が少ない基地で、子どもたちにとって特別な時間になったことが嬉しかった」と語るレブエルタ。
その光景は、まさに“スポーツが生む絆”そのものでした。
イタリアで生まれた深い絆
イタリアの基地では、少人数の参加者とじっくり関われる環境が整っていました。
初めてパドルを持った軍人の奥さまたちは、最初は不安そうでしたが、やってみると大笑い!
「ピックルボールって思ったより面白い!」「またやりたい!」と目を輝かせていたそうです。
ある参加者は「この17年間で一番楽しいイベントだった」と言ってくれたほど。
こうした何気ない交流が、確かな記憶として残るのがこのツアーの魅力です。
次世代を育てるレブエルタの想い
レブエルタは「Next Gen」という若手育成チームに所属し、将来のスター選手の育成にも携わっています。
自身も先輩プロから学び、多くの経験を積んできたことで、今は“教える側”としてのやりがいも実感中。
「今の子たちはピックルボール界の未来。
彼らにとって、私が憧れや目標になるように行動したい」と語ります。
このツアーで出会った子どもたちに自分のパドルをプレゼントするなど、その思いは行動にも表れています。
まとめ
19歳のブルック・レブエルタは、ただのプロ選手ではありません。
彼女は、世界中の米軍基地で人々の心に火を灯す“ピックルボールのアンバサダー”。
スポーツを通して広がる笑顔、出会い、絆、そのすべてが彼女の情熱によって生まれたものでした。
今後も彼女の活躍と、ピックルボールの未来に期待せずにはいられません!