2026年のPPAツアーでは、JOOLAとFranklinがメダル獲得数で大きな存在感を見せています。
さらに、新興ブランドの表彰台入りや、スポンサーなし選手のリアルなパドル選びも注目ポイントです。
2026年PPAツアーのパドルブランド事情
2026年のPPAツアーでは、アメリカ国内で行われた10大会を通じて、合計240個のメダルが授与されました。
今回注目したいのは、どのパドルブランドを使った選手が、そのメダルを多く獲得しているのかという点です。
ピックルボールでは、パドルの性能がプレーにかなり影響します。
たとえば、強いショットを打ちやすいパドル、細かいコントロールがしやすいパドル、スピンをかけやすいパドルなど、モデルによって特徴が分かれます。
トップ選手ほど、自分の感覚に合う一本をかなりシビアに選びます。
2026年1月から5月までの流れを見ると、JOOLAとFranklinという大手ブランドがしっかり強さを見せています。
一方で、Friday、Facolos、Arronaxといった新しいブランドも表彰台に入り始めており、パドル市場の勢力図が少しずつ広がっている印象です。
つまり、今のプロシーンは「有名ブランドだけが強い」という単純な話ではありません。
トップ選手が何を選び、どんな結果を出しているのかを見ることで、パドル選びのトレンドも見えてきます。
これからパドルを選ぶ人にとっても、プロの使用傾向はかなり参考になります。
※PPAツアー:アメリカを中心に行われているプロピックルボールの主要ツアーです。
※パドル:ピックルボールで使うラケット状の道具です。
JOOLAがメダル獲得数でトップ級の存在感
2026年のPPAツアーで特に目立っているブランドがJOOLAです。
1月から5月までの10大会で授与された240個のメダルのうち、32.5パーセントがJOOLAのパドルを使った選手によるものでした。
ざっくり言えば、メダルの約3個に1個はJOOLAユーザーが獲得している計算です。
これはかなり強い数字です。
プロの世界では、ほんの少しの打球感の違いやスイートスポットの広さが勝敗に関わります。
その中で、これだけ多くの選手がJOOLAで結果を出しているということは、パワー、コントロール、スピン性能のバランスが高く評価されていると考えられます。
さらに面白いのは、スポンサー契約がない選手もJOOLAを選んでいた点です。
契約選手であれば、そのブランドを使うのは当然です。
しかし契約がない選手は、自分が勝ちやすいと感じるパドルを自由に選べます。
その選手たちがJOOLAを手にしてメダルを獲得しているのは、かなりリアルな評価と言えます。
特にBen Johnsのようなスター選手がJOOLAを使っていることも、ブランドの印象を強くしています。
ただ、JOOLAの強さは「有名選手が使っているから」だけではありません。
複数のトップ選手が実際にメダルを取っているからこそ、プロシーンでの信頼感が高まっています。
※スピン性能:ボールに回転をかけやすい性能のことです。
回転がかかると、ボールの軌道やバウンド後の動きが変わります。
※スイートスポット:パドルで最も安定してボールを打ちやすい部分です。
FranklinもAnna Leigh Waters加入で注目度アップ
JOOLAに続いて強い存在感を見せているのがFranklinです。
2026年のPPAツアーでは、Franklinのパドルを使った選手が全体の22.1パーセントのメダルを獲得しました。
JOOLAがトップ級の数字を出している中でも、Franklinはしっかり表彰台争いに絡んでいます。
Franklinの注目度を一気に高めたのが、女子世界トップ選手のAnna Leigh Watersのブランド変更です。
彼女は1月にFranklinへ使用ブランドを変更しました。
トップ選手のパドル変更は、単なる用具変更ではなく、競技シーン全体にも影響します。
ファンや一般プレーヤーが「なぜそのブランドを選んだのか」と注目するからです。
Anna Leigh Watersは女子ピックルボール界を代表する存在です。
その選手がFranklinを使っていることで、Franklinのブランドイメージはかなり強くなりました。
特に女子カテゴリーでの存在感は、今後さらに大きくなりそうです。
Franklinの魅力は、パワーと扱いやすさのバランスにあります。
強く打ちたい選手だけでなく、コントロールも重視したい選手にとっても選択肢になりやすいブランドです。
PPAツアーでの22.1パーセントという数字は、単なる人気ではなく、実戦で結果が出ていることを示しています。
JOOLAが大きくリードしているように見えても、Franklinもかなり強い立ち位置にいます。
特にAnna Leigh WatersやParris Toddのような女子トップ選手の使用モデルは、今後も注目を集めそうです。
※ブランド変更:選手が使用する用具メーカーを変えることです。
トップ選手の場合、競技シーンや市場にも影響することがあります。
新興ブランドが表彰台に上がった意味
2026年のPPAツアーでは、大手ブランドだけでなく、新興ブランドの躍進も見られました。
Friday、Facolos、Arronaxといったブランドが、2026年に初めてPPAツアーの表彰台に上がっています。
これは、パドル市場全体にとってかなり面白いニュースです。
プロの大会で表彰台に上がるには、選手の実力はもちろん、パドルが高いレベルのラリーや強いショットに対応できる必要があります。
つまり、新興ブランドのパドルがトップレベルの試合でも通用することを、結果で示した形です。
これまでピックルボールのパドル市場では、JOOLA、Franklin、Paddletek、CRBNなど、すでに知名度のあるブランドが目立っていました。
しかし競技人口が増え、用具開発も進んだことで、新しいブランドがプロシーンに入り込む余地が広がっています。
特にFridayやFacolosのようなブランドが表彰台に乗ったことは、一般プレーヤーにとっても選択肢が増えるという意味があります。
必ずしも有名ブランドだけが正解ではなく、自分のプレースタイルに合うなら新興ブランドも十分候補になります。
今後は、JOOLAやFranklinのような大手が強さを維持するのか、それとも新しいブランドがさらにメダル数を伸ばすのかが見どころです。
パドル市場の競争が激しくなるほど、性能の進化も進みやすくなります。
プレーヤーにとっては、かなり楽しみな流れです。
※表彰台:大会でメダルを獲得する順位に入ることです。
一般的には1位から3位を指します。
※新興ブランド:比較的新しく登場し、これから知名度を高めていくブランドのことです。
スポンサーなし選手のパドル選びが面白い
パドルブランドの実力を見るうえで、かなり面白いのがスポンサー契約をしていない選手の選択です。
スポンサー契約がある選手は、基本的に契約ブランドのパドルを使用します。
一方で、契約がない選手は、自分の感覚や試合での勝ちやすさを基準にパドルを選べます。
2026年春には、JW Johnson、Jorja Johnson、Catherine Parenteau、Rachel Rohrabacher、Alix Truongといった有名選手が、一時的にパドルスポンサーなしの状態でプレーしていました。
このメンバーは、いずれもトップレベルで戦える実力者です。
そして、この選手たちに共通していたのが、少なくとも1つのメダル獲得時にJOOLAのパドルを使っていたことです。
これはかなり興味深いポイントです。
契約で使っているのではなく、自分で選んでJOOLAを持ったうえで結果を出しているからです。
特にJW JohnsonとJorja Johnsonは、複数ブランドのパドルを使いながらメダルを獲得しました。
JW JohnsonはJOOLA、Franklin、PIKKL、Paddletekの4ブランドでメダルを取り、Jorja JohnsonはJOOLA、Franklin、PIKKLの3ブランドでメダルを獲得しています。
パドルが変わると、打球感、飛び方、スピン量、守備のしやすさが変わります。
それでも複数ブランドで結果を出せるのは、選手としての対応力がかなり高い証拠です。
特にJW Johnsonは、ワイドボディ型とエロンゲート型の両方を使い分けており、シーズン中に確認されたモデルは6種類ありました。
使用していた主なモデルは以下の通りです。
・Franklin C45 Tempo 16mm
・Franklin C45 Dynasty 16mm
・JOOLA Perseus Pro IV 16mm
・JOOLA Scorpeus Pro IV 16mm
・PIKKL Hurricane Pro X
・Paddletek Honeyfoam TKO-X
これだけパドルを変えながら安定して勝てるのは、相当すごいことです。
普通のプレーヤーなら、パドルが変わるだけで距離感やタッチがズレることもあります。
JW Johnsonの安定感は、パドル性能だけでなく、本人の技術力の高さも感じさせます。
※スポンサー契約:選手が特定ブランドと契約し、そのブランドの用具を使用する契約のことです。
※打球感:ボールを打ったときの手応えや感覚のことです。
※ワイドボディ型:面が広めで、安定感やスイートスポットの広さを重視した形です。
※エロンゲート型:縦長の形で、リーチやパワーを出しやすいタイプです。
トップ選手の使用パドルから見える傾向
トップ選手が最近使っているパドルを見ると、プレースタイルごとの傾向がかなり見えてきます。
男子では、Ben JohnsがJOOLA Perseus Pro V 16mm、Federico StaksrudがJOOLA Kosmos Pro V 16mmを使用していました。
JOOLAは男子トップ層でも存在感があります。
一方で、Gabe TardioはFacolos EliteX Extreme Edition Elongated 16mm、Christian AlshonとJW JohnsonはPaddletek Honeyfoam TKO-Xを使用していました。
Hayden PatriquinはFranklin C45 Dynasty Hayden Patriquin Edition 16mm、Andrei DaescuはCRBN1 TruFoam Barrage、CJ KlingerはAdidas AdiPower Pro EDT 16mm、Dylan FrazierはVolair Shift HYBを使用しています。
女子では、Anna Leigh WatersがFranklin C45 Hybrid 14mmを使用しています。
Anna BrightとCatherine ParenteauはJOOLA Scorpeus Pro V 14mmを使用しており、JOOLAは女子トップ選手にも選ばれています。
Parris ToddはFranklin C45 Parris Todd Signature 13.25mm、Rachel RohrabacherはFriday Fever 102 Elongated 16mm、Jade KawamotoはProton Peacock widebodyを使用していました。
ここから分かるのは、トップ選手でも選ぶパドルはかなりバラバラだということです。
JOOLAとFranklinは強い存在感がありますが、Paddletek、CRBN、Adidas、Volair、PIKKL、Friday、Protonなど、さまざまなブランドがトップ10選手に使われています。
また、パドルの厚みも選手によって違います。
16mmのような厚めのパドルは、コントロールや安定感を重視しやすい傾向があります。
14mmや13mm台の薄めのパドルは、弾きやスピード感を出しやすい傾向があります。
ただし、これはあくまで傾向で、実際には素材や形状によっても打球感は変わります。
プロ選手の使用モデルは、パドル選びの参考になります。
ただし、同じパドルを使えば同じプレーができるわけではありません。
自分がパワーを出したいのか、コントロールを重視したいのか、スピンを増やしたいのかによって、合うモデルは変わります。
大事なのは、有名選手の真似だけで選ばず、自分のプレースタイルに合う一本を見つけることです。
※16mm:パドルの厚みを表す数字です。
一般的に厚いほど安定感が出やすい傾向があります。
※ワイドボディ:横幅が広めの形状で、安定感を重視しやすいタイプです。
※エロンゲート:縦長の形状で、リーチやパワーを出しやすいタイプです。
まとめ
2026年のPPAツアーでは、JOOLAがメダル獲得数で大きな存在感を見せ、Franklinも強いポジションを維持しています。
特にAnna Leigh WatersのFranklin移籍は、ブランドの注目度を高める大きなトピックになりました。
一方で、Friday、Facolos、Arronaxといった新興ブランドも表彰台に上がり、パドル市場の広がりを感じさせます。
スポンサーなしのトップ選手がJOOLAを選んでいた点も、ブランドの信頼感を語るうえで興味深いポイントです。
トップ選手の使用モデルを見ると、パドル選びには絶対的な正解がないことも分かります。
プロの傾向を参考にしながら、自分の打ち方や求める感覚に合う一本を見つけることが、上達への近道になりそうです。




