メジャーリーグの舞台裏で、今ひそかに盛り上がっているのがピックルボール。
試合のないオフ日や遠征中に、選手やスタッフたちが夢中になってプレーしているんです。
実はこの競技、単なるレクリエーションにとどまらず、チームの結束力や競争心まで引き出しているとか。MLBで広がるその“熱”を深掘りしてみました!
試合の合間にみんなでピックルボール
MLBのシーズン中、選手たちは移動と試合の繰り返しでストレスがたまりがち。
そんな中で注目されているのが、ピックルボールというスポーツ。
コンパクトなスペースでできるうえに、適度な運動量で汗もかける。
シリーズの1日目や2日目には、スタッフ同士が地元のピックルボールコートを探してプレーすることもあるそう。
テキサス・レンジャーズのスタッフ・リーガン・ウォン氏は「現地の人とも混ざってやることもあって、いい交流にもなる」と語っています。
まさにチームづくりにも一役買っているんです。
競争心むき出し!スタッフ間で白熱バトル
ピックルボールは気軽に始められる分、つい本気になっちゃうのが特徴。
特に現役を離れたコーチやフロントスタッフたちは、かつての勝負勘を呼び覚まされたように熱中しています。
試合形式でやると、もう本気モード突入!冗談を飛ばしながらも、ラリーでは誰一人として手を抜きません。
「仲間との信頼関係が深まるし、チームに活気が出る」とは某球団スタッフのコメント。
現役時代を思い出してアドレナリン全開な様子が目に浮かびます。
ランキング制度でモチベ爆上がり
ミルウォーキー・ブルワーズでは、なんとスタッフ専用のピックルボール“パワーランキング”を作成。
これがまた、かなり本格的。
現在のトップは内野コーチのマット・エリクソン氏で、他のスタッフたちもその座を狙って日々研鑽しているとか。
ランキングには、スカウティングレポートまで付いており、「両サイドに打てる」「心理戦に強い」「ラリー・バードタイプの競争心」といった評価がずらり。
まるで選手のスカウトレポートのような本気度で、遊びじゃない空気が伝わってきます。
遠征先ではトーナメントまで開催!?
レッドソックスやパドレスでは、遠征中の空き時間を活用してスタッフ同士のピックルボール大会を開催。
ホテルや球場近くのコートを確保して、トーナメント形式で真剣勝負が繰り広げられるのです。
ときには前線スタッフと監督陣が火花を散らす場面もあり、「さすがにヒートアップしすぎて中断した」とのエピソードも。
まるで“裏MLB”とも言えるピックルボールリーグが各地で展開されている状態です。
選手は慎重派、でもやっぱり気になる
スタッフほど自由には動けないのが現役選手たち。
ムーキー・ベッツ選手のように「今はショート(遊撃手)だから、そんなに動き回ってられない」と語る選手も多く、シーズン中のピックルボールは控え気味。
でも、プレーしたがっている選手は少なくないのが実情。
フロント側も「ケガのリスクを考えると、積極的に勧められない」として慎重な姿勢をとっています。
それでも、オフになれば再開する選手も多く、ピックルボールの“中毒性”はやはり強いようです。
元スター選手がプロ転向を目指して始動
現在フリーエージェントとなっているJ.D.マルティネス選手は、プロのピックルボール選手として第二のキャリアに挑戦中。
すでにプロコーチのエリック・ホワイト氏の指導のもとで練習を開始しており、かつての美しいスイングを武器に新たなステージへ進もうとしています。
彼は「ピックルボールはこれからも自分の人生の一部」と話し、競技への真剣な姿勢を見せています。
野球からピックルボールへ。この流れが今後のトレンドになるかもしれません。
まとめ
MLBの裏側では、ピックルボールが新たな文化として静かに根付き始めています。
選手もスタッフも、ただの娯楽ではなく、チームビルディングや心身のリフレッシュ手段として本気で取り組んでいるのが特徴です。
ランキングやトーナメントまで出てくるその盛り上がりぶりは、まさに“ピックル熱”そのもの。
今後、プロ野球選手が本格的に転向する時代も近いかもしれませんね。