相手のカラダを狙え!ピックルボール攻撃コース3選

コラム

相手のどこを狙うかを意識するだけで、ラリーの主導権はかなり取りやすくなります。  

この記事では「右腰」「右肩」「ミドル(真ん中)」という3つの狙いどころを、具体的なイメージと打ち方までセットで解説します。

明日のゲームでそのまま試せる内容なので、ぜひ読みながら自分のプレーを想像してみてください。 

右腰を狙う基本の攻撃パターン

まずは「右腰」をピンポイントで狙う攻撃です。

自分が左サイドに立っているとして、ネットの向こうの右サイドにいる右利きの相手の右腰に、直径20〜25cmくらいの円をイメージしてください。  

バウンドしたボールが少し浮いたタイミングで、フォアか両手バックハンドで打ち込みます。

このとき、フルスイングではなく7〜8割の力で、パドル面をやや下から上に動かしながらトップスピン(※前方向に回転をかける打ち方)をかけます。  

狙いは「ネットすれすれ〜ネット上20cmくらい」の高さ。

ここに通せると、相手は中途半端な「チキンウイング(※肘が横に出て詰まった状態)」になりやすく、弱い返球や浮いたボールを引き出せます。

右肩を狙って相手のスイングを封じる

右腰への攻撃が続くと、相手は少しライン側に寄ったり、腰あたりにパドルを構えて守ってきます。

そこで次に使いたいのが「右肩狙い」です。  

右利き相手なら、パドルを持っている側の肩の少し外側上あたりを狙います。

イメージとしては、相手の肩と耳の間くらいに、小さな的がある感じです。  

打ち方は、腰〜胸の高さのボールに対して、トップスピンを強めにかけつつ、相手の肩めがけて「上に伸びてから落ちる軌道」で打ちます。

全力で振るとアウトになりやすいので、力は6〜7割に落として、回転量を増やすのがコツです。  

このコースは、相手の腕が上がって窮屈になり、きれいなカウンター(※相手のスピードを利用した打ち返し)がかなり難しくなります。

右腰と右肩を交互に使うことで、「どっちを守ればいいの?」という状態に追い込めます。

ミドル(真ん中)を低く通して崩す

右腰・右肩に何度か攻めると、多くのペアはそのラインを意識して少しずつワイド側へポジションを寄せてきます。

その結果、2人の間、つまりミドルがぽっかり空いてきます。  

ミドルを狙うときのポイントは2つ。「相手2人のパドルの真ん中を通すイメージ」と「とにかく低く」のセットです。  

腰より上の高さでミドルに打つと、クロス側の相手に簡単に叩かれるので、ねらいは「膝〜腰の高さ」。相手がミドルに反応しても、下からすくい上げる形になりやすいので、こちらは次のボールでカウンター、もしくはアウトボールを見送る余裕が生まれます。  

ラリー中に「2人の距離が広がったな」と感じた瞬間は、迷わずミドルを通しにいきましょう。

スピンの使い方とパワー配分のコツ

3つのコースを使い分けるうえで、スピンはかなり重要な武器になります。

トップスピン(※パドルでボールの下から上へこするように打つ回転)を使うと、ボールは一度浮き上がってからギュッと落ちる軌道になります。  

これにより、ネットを少し高めに越してもベースラインをオーバーしづらくなり、「狙った場所に落とす」精度が上がります。  

パワー配分としては、常に100%で振るのではなく、基本は7〜8割の力で、かわりにスイングの軌道と回転量をコントロールした方が再現性が高いです。  

「強さ」より「回転×コース」の意識に切り替えると、アウトやネットミスが減り、相手にとって嫌なボールが自然と増えていきます。

コースとスピードを組み合わせる考え方

上級者は「コース」だけでなく「スピード」もミックスして相手を崩しています。

たとえば次のような3球パターンがイメージしやすいです。  

1球目:少しゆるめのスピードで、相手の右肩をふわっとスピン多めで狙う  

2球目:次のチャンスボールで、右腰にやや速いボールを打ち込む  

3球目:相手がライン側に寄ったら、スピンを強くかけた低いボールをミドルに通す  

こんな感じで「コース(右腰・右肩・ミドル)」×「スピード(ゆるい・普通・速い)」を組み合わせると、相手は予測しづらくなります。  

毎回同じスピードで打つのではなく、「この球はあえて遅く」「この球は一気に速く」というギャップをつくるのがポイントです。

実戦で意識したいポイントと練習のヒント

いきなり3つ全部を完璧にやろうとするより、「今日は右腰だけ意識する」くらいのテーマ練習から始めるのがおすすめです。  

ゲーム中に、「今のは右腰に打てたか?」「ミドルのチャンスを見逃してないか?」と1〜2個のチェックポイントだけ持っておくと、少しずつコース選択の精度が上がっていきます。  

友達との練習では、  

・右腰しか狙ってはいけないラリー  

・右肩へのボールだけでポイントを取りに行くラリー  

・ミドルだけを狙い続けるラリー  

など、縛りプレーをすると、狙いを細かくコントロールする感覚が爆速で身につきます。

まとめ

右腰・右肩・ミドルという3つのターゲットを具体的にイメージして打てるようになると、「とりあえず返すだけ」のラリーから一段上の駆け引きができるようになります。  

ポイントは、毎回同じ場所・同じ速さで打たないことと、スピンを使ってコントロール重視で攻めることです。  

少しずつでも実戦で試していけば、自分がラリーをデザインしている感覚が増え、プレーが一気に楽しくなります。  

次にコートに立ったときは、まず1つでいいので、どれかのターゲットをテーマにプレーしてみてください。

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