PPAツアー男子シングルスで、大きなアップセットが生まれました。
第14シードのルーク・ファムが、第1シードで大会連覇を狙っていたクリス・ハワースを4-11、11-7、11-8で撃破。
第1ゲームを落としてから流れを引き戻した逆転劇に、注目が集まっています。
ファムが第1シードのハワースを撃破
男子シングルスのラウンド16で、第14シードのルーク・ファムが大会の大本命のひとりだった第1シード、クリス・ハワースを破りました。
スコアは4-11、11-7、11-8。ファムは第1ゲームこそ大差で落としましたが、そこから2ゲームを連取して逆転勝利をつかんでいます。
ハワースは前大会に続く男子シングルス2大会連続優勝を狙っていた選手です。
そのトップシードをラウンド16で止めたという点でも、今回の勝利はファムにとって非常に大きな意味を持ちます。
・ルーク・ファム:第14シード
・クリス・ハワース:第1シード
・試合結果:4-11、11-7、11-8
・ファムが準々決勝へ進出
※シード:ランキングや過去の成績などをもとに大会前に設定される組み合わせ上の順位です。
数字が小さいほど上位選手として扱われます。
第1ゲームを落としてから流れを変えた逆転劇
この試合で特に注目したいのが、ファムが第1ゲームを4-11で落としたあとに立て直した点です。
ピックルボールのシングルスは、ダブルスよりもコートを広くカバーする必要があり、相手に主導権を握られると一気に点差が開くことがあります。
ファムも序盤はハワースに先行されましたが、第2ゲームでは11-7で取り返しました。
そして勝負の第3ゲームでは、互いに譲らない展開の中でファムが11-8で勝利。
第1ゲームの結果を引きずらず、徐々に自分のリズムへ持ち込んだことが逆転につながりました。
一度流れを失っても、ショットの精度やプレーのテンポを修正しながら試合を立て直す。
この対応力も、トップ選手相手に勝つうえで重要なポイントです。
※ラウンド16:16人が残った段階で行われる試合です。勝者はベスト8となる準々決勝へ進みます。
勝負を分けた正確なストロークとネット際のタッチ
ファムの勝利を支えたのは、ベースラインからの正確なボールコントロールと、ネット付近での柔らかいタッチでした。
ベースライン付近からは、相手コートの狙った場所へしっかり打ち分けるショットを展開。
一方でネットに近づいた場面では、ただ強く打ち込むのではなく、相手が返しにくい位置へ短く落とすような繊細なプレーも見せています。
ピックルボールでは、パワーショットだけでなく、ボールのスピードを落としたショットやコースの使い分けもかなり重要です。
特にシングルスでは空いているスペースが広いため、相手を動かしながら次のショットにつなげる判断力が求められます。
ファムは強打とタッチショットを使い分けることで、ハワースに的を絞らせませんでした。
※ベースライン:コートの一番後ろにあるラインです。
ここから打つショットは、ラリーの組み立てで重要になります。
※タッチショット:強く打つのではなく、力加減を調整して相手が取りにくい場所へ落とす柔らかいショットです。
ファムはPPA Tour Asiaでも準優勝の実績
今回の勝利で一気に名前が広がったファムですが、シングルスで結果を残すのは今回が初めてではありません。
8月に開催されたPPA Tour Asiaのホーチミンシティ・オープンでは、男子シングルスで準優勝を記録しています。
アジアの舞台ですでに表彰台へ上がっており、シングルスで戦える力は以前から示していました。
さらにファムは2025年後半にPPAツアーと契約。
同年10月に行われた今回と同じ大会では、ウィル・マッキノンとのペアで男子ダブルス準々決勝まで進出しています。
シングルスとダブルスの両方で経験を積みながら、ツアー内で少しずつ存在感を高めてきました。
今回、第1シードを破ったことで「これから伸びてきそうな選手」から、「上位シードを倒せる選手」へと印象が変わった試合ともいえます。
※PPA Tour Asia:PPAがアジア地域で展開しているピックルボールツアーです。
準々決勝は第8シードのゴインズと対戦
準々決勝でファムが対戦するのは、第8シードのジョン・ルシアン・ゴインズです。
ここでファムが勝利すれば、アメリカで開催されるPPAツアーでは自身初となる準決勝進出となります。
第1シードを破った直後だけに、その勢いを次の試合でもキープできるかが大きなポイントです。
ただし、ゴインズも第8シードに入っている実力者。ハワース戦の勝利だけで簡単に突破できる相手ではありません。
注目したいのは、ファムが再びベースラインから主導権を握れるかどうかです。
前の試合と同じように、正確なコース打ちとネット際でのタッチを組み合わせられれば、ゴインズにとっても厄介な相手になりそうです。
※準々決勝:ベスト8の選手によって行われる試合です。勝てばベスト4となる準決勝へ進出します。
男子ダブルスでもファムのプレーに注目
ファムは男子シングルスだけでなく、男子ダブルスにも出場しています。
パートナーはモハネド・アルホウニ。対戦相手はジョン・ルシアン・ゴインズとエリオット・シュップのペアです。
興味深いのは、ファムがシングルス準々決勝で戦うゴインズと、ダブルスでも対戦する点です。
同じ大会の中で別種目でも顔を合わせるため、お互いのショットや動きの特徴をより深く意識する展開になる可能性があります。
ピックルボールでは、シングルスとダブルスで求められるプレーが少し異なります。
シングルスでは広いコートをカバーするスピードや1対1の展開力が重要ですが、ダブルスではペアとの連携やネット付近での細かい駆け引きがより重要になります。
ファムがシングルスで見せた好調を、ダブルスでも発揮できるのか注目です。
※ダブルス:2人1組のペア同士で行う試合形式です。
シングルスよりネット付近での素早いやり取りが増える傾向があります。
まとめ
第14シードのルーク・ファムが、第1シードのクリス・ハワースを4-11、11-7、11-8で破り、男子シングルス準々決勝へ進出しました。
第1ゲームを落としても崩れず、正確なストロークとネット際の繊細なタッチで流れを引き寄せた点が大きな勝因です。
次戦は第8シードのジョン・ルシアン・ゴインズとの対戦となり、勝てばアメリカ開催のPPAツアーで初の準決勝進出となります。
シングルスだけでなく男子ダブルスにも出場しているファムが、今大会でどこまで勢いを伸ばせるのか注目です。


