男子ダブルス界で圧倒的な強さを誇るベン・ジョンズ&ゲイブ・タルディオ組。
その最強ペアを倒すため、フェデリコ・スタクスルードが選んだのは、元パートナーとの再結成でした。
2026年の香港スラムでは見事に優勝!
ペア変更の理由から決勝での戦い方まで、勝利につながったポイントを詳しく紹介します。
ジョンズ&タルディオ組が強すぎる!トップ選手も苦戦した2026年前半
2026年の男子ダブルスで、ほかのトップ選手たちが攻略に苦しんでいたのが、ベン・ジョンズ&ゲイブ・タルディオ組です。
ジョンズは高い技術と冷静な試合運びを持ち味とする選手。
一方、タルディオは素早い反応と積極的な攻撃が魅力です。
この2人が組むことで、相手に簡単な得点チャンスを与えない強力なチームとなっていました。
2026年春、フェデリコ・スタクスルードはアンドレイ・ダエスクと、ヘイデン・パトリキンはクリスチャン・アルションとペアを組んで大会に出場していました。
しかし、両ペアともシーズン前半にジョンズ&タルディオ組から勝利を奪うことができませんでした。
特に注目したいのは、4人ともトップレベルで戦う実力者だったことです。
個人の能力が高くても、組み合わせ次第では思うような結果を残せない。男子ダブルスの難しさが表れていました。
そこでスタクスルードたちは、戦術の修正だけでなく、パートナーそのものを見直すことにしたのです。
「準優勝では満足できない」スタクスルードが再結成を決めた理由
スタクスルードは、ポッドキャスト番組「Pickleballers」でパートナー変更に至った理由を詳しく説明しています。
「ベンとゲイブは信じられないほど圧倒的です。
でも、ヘイデンも僕も、アンドレイもクリスチャンも、準優勝では満足できません」
この言葉から伝わってくるのは、トップ選手ならではの強い勝利へのこだわりです。
プロの大会では、決勝進出だけでも大きな成果です。
しかし、スタクスルードたちが目指していたのは、ジョンズ&タルディオ組を破って優勝することでした。
そこでスタクスルードは、2025年にパートナーを組んでいたパトリキンとの再結成を決断しました。
同時に、アルションとダエスクも新しいペアを結成。
結果として、4人がそれぞれの強みを生かせる組み合わせへと変更されたのです。
「目標はベンとゲイブを倒すこと。それは僕たち全員が望んでいることです」
この決断は単なるパートナー交代ではなく、明確なライバルを攻略するための戦略的な選択でした。
実際、変更後の2組はどちらもジョンズ&タルディオ組から勝利を挙げています。
再編の狙いは、早くも結果につながりました。
香港スラムでリベンジ達成!11-6、11-8で世界トップペアを撃破
2026年10月25日・香港スラム男子ダブルス決勝
| ペア | 第1ゲーム | 第2ゲーム | 結果 |
| スタクスルード&パトリキン | 11 | 11 | 優勝 |
| ジョンズ&タルディオ | 6 | 8 | 準優勝 |
2026年10月25日、香港の啓徳アリーナで開催されたPPAツアー・アジアの香港スラム。
男子ダブルス決勝では、第2シードのスタクスルード&パトリキン組が、第1シードのジョンズ&タルディオ組と対戦しました。
実は、この2組には因縁がありました。
同年4月のハノイカップ決勝でも対戦しており、そのときはジョンズ&タルディオ組が11-0、7-11、11-6で勝利していたのです。
ところが香港スラムでは、結果が逆転しました。
スタクスルード&パトリキン組は第1ゲームを11-6で先取すると、第2ゲームも11-8で獲得。
ゲームを落とすことなく、ストレート勝利で優勝を決めました。
大会公式レポートでは、パトリキンのネット際での素早いハンドスピード(※)と、スタクスルードによる試合のテンポ調整が勝利のポイントとして挙げられています。
4月に敗れた相手に、10月の決勝で勝利。まさにリベンジ達成といえる結果でした。
※ハンドスピード:相手の速いショットに対して、パドルを素早く動かして反応する能力です。
ネット付近の高速ラリーで特に重要になります。
攻略のカギは選手同士の相性!2025年のペアに戻した戦略
スタクスルードがパトリキンとの再結成を選んだ最大の理由は、選手同士の相性でした。
番組では、次のように説明しています。
「ヘイデンと僕のほうが、ヘイデンとクリスチャンのペアよりも良いチームになる。
そして、クリスチャンとアンドレイのほうが、アンドレイと僕のペアよりも良いチームになると考えました」
つまり、4人の実力を単純に比べたわけではありません。
どの2人を組み合わせれば、それぞれが最も力を発揮できるのかを考えたのです。
ダブルスでは、特に次のような連携が重要になります。
- 攻撃と守備の役割分担:どちらが攻め、どちらが後方や空いたスペースをカバーするのか
- ポジショニング(※):2人の距離や立ち位置を調整し、相手に狙われるスペースを減らすこと
- ショットの選択:強打する場面と、ディンク(※)で落ち着かせる場面を判断すること
- 意思疎通:中央に来たボールをどちらが打つのか、素早く判断すること
スタクスルードたちは、こうした連携を考えたうえで、2025年の組み合わせに戻すことを選択しました。
実力者同士であっても、得意なプレーが重なれば、チームとしての強さが十分に発揮されない場合があります。
反対に、互いの長所を補い合える組み合わせなら、より大きな力を発揮できます。
再結成後の勝利は、その考え方を裏付ける結果となりました。
※ポジショニング:コート内での立ち位置や、パートナーとの距離を調整することです。
※ディンク:ネット付近から相手コートのキッチン(ノンボレーゾーン)へ柔らかく打つショットです。
攻撃のチャンスを探るために使われます。
パトリキンの高速プレーとスタクスルードの試合運びが勝利を呼ぶ
香港スラムの決勝では、スタクスルードとパトリキンが、それぞれ異なる役割で強みを発揮しました。
大会公式レポートによると、パトリキンのネット付近での素早い反応が重要なポイントとなり、スタクスルードは試合のテンポをコントロールしながら、相手の守備の隙を見つけていました。
パトリキンが強みとするのは、ネット際での高速なショットの応酬です。
このような場面では、一瞬の判断が得点に直結します。
相手が打ったボールにすぐ反応し、鋭い返球でプレッシャーを与えることが重要です。
一方、スタクスルードはラリーのテンポを調整し、攻撃できるタイミングを探る役割を担いました。
ただ速いボールを打ち続けるのではなく、相手の動きやコート上のスペースを見ながら攻撃を組み立てる。
そんなプレーが、パトリキンの素早い攻撃を生かすことにもつながったと考えられます。
この2人のプレースタイルは、互いに補い合う関係にあります。
- パトリキン:ネット際での素早い反応と攻撃
- スタクスルード:ラリーのテンポ調整と相手の隙を突く試合運び
もちろん、今回の勝利をこの2つの要素だけで説明することはできません。
しかし、公式レポートでも両選手の異なる強みが評価されており、再結成したペアの大きな武器になっていたことが分かります。
最強ペアの独走に待った!男子ダブルスの今後を左右するポイント
2026年10月の男子ダブルスでは、ジョンズ&タルディオ組に対抗する新たな展開が生まれました。
ラスベガス・オープンではアルション&ダエスク組が勝利し、香港スラムではスタクスルード&パトリキン組が優勝。
パートナーを組み替えた2組が、同じ強豪ペアを倒したのです。
これは男子ダブルスの今後を考えるうえでも、見逃せない結果です。
特に注目したいのは、ジョンズ&タルディオ組が今後どのような対策を取るかという点です。
香港スラムでは、パトリキンのネット際での素早い攻撃と、スタクスルードのテンポ調整が効果を発揮しました。
次に対戦するときは、こうしたプレーへの対応が重要になる可能性があります。
一方、スタクスルード&パトリキン組にとっても、今回の勝利を一度きりで終わらせないことが大切です。
今後の注目ポイントは、次の3つです。
- スタクスルード&パトリキン組が、再びジョンズ&タルディオ組に勝てるのか
- アルション&ダエスク組が、トップペア相手に安定した成績を残せるのか
- ジョンズ&タルディオ組が、ライバルの戦術にどう対応してくるのか
まだ一連の結果だけで男子ダブルスの勢力図が完全に変わったとはいえません。
それでも、絶対的な強さを見せていたペアに複数のライバルが勝利したことは、優勝争いをさらに面白くする出来事です。
まとめ
フェデリコ・スタクスルードとヘイデン・パトリキンは、ベン・ジョンズ&ゲイブ・タルディオ組を倒すという明確な目標を掲げ、2025年のペアを再結成しました。
香港スラムでは、お互いの強みを生かしたプレーで11-6、11-8のストレート勝利を収め、見事にリベンジを達成しています。
今回の結果は、ダブルスにおいて個人の実力だけでなく、パートナーとの相性や役割分担がいかに重要なのかを示しました。
最強ペアの反撃か、それとも新たなライバルの躍進か、これからの男子ダブルスはますます目が離せません!


