ピックルボールの騒音が鳥に悪影響?自然保護団体が人気スポーツに待った!

コラム

アメリカ・シアトルで進むピックルボールコートの新設計画。

しかし地元の自然保護団体から、「その場所、ちょっと問題ありでは?」とストップの声が上がっています。

スポーツと自然のせめぎ合い、今後どうなる?ピックルボールファンも気になる話題です!

コート建設計画に反対の声が

シアトル市は、2026年までにマグナソン・パーク内に照明付きのピックルボールコートを複数設置する計画を進めています。

近年、近隣のグリーンレイク・パークではピックルボール人気の高まりにより、コートの利用待ち時間が長くなっており、「もっとプレーできる場所を!」という市民の声に応える形です。

しかしその一方で、地域の自然環境に詳しい市民や団体からは、「この場所でやるのはちょっと待った!」という声が上がっており、ちょっとした論争に。

楽しく遊びたい人と、静かな自然を守りたい人、どちらの思いもわかるだけに、市の判断が注目されています。

騒音が鳥に与える影響って?

ピックルボールは、軽くて硬いプラスチック製のボールとパドル(※ラケットのようなもの)を使ってプレーします。

これがバシッ!カンッ!と意外と大きな音を出すんです。

プレー中はかなりの頻度でこの音が鳴り響くため、周囲の静けさを壊してしまうこともあります。

これが問題なのは、人間だけじゃなく、野鳥たちにも強いストレスを与えてしまうという点。

とくに繁殖期の鳥にとっては、音のせいで営巣地(えいそうち=巣を作る場所)を離れてしまうケースも報告されています。

自然のリズムに影響が出るのは、ちょっと見逃せないポイントです。

なぜこの場所じゃダメなの?

今回問題となっているのは、コートの建設予定地が「復元湿地」のすぐ隣ということ。

この湿地は、以前の軍事施設跡地を自然に戻した場所で、野鳥をはじめ多くの生物の住処として、地元ではとても大切にされています。

さらにこのエリアは、自然を感じたい市民の憩いの場としても人気。

家族連れやバードウォッチングを楽しむ人、静かに散歩をする高齢者など、多くの人が「音が少ない環境」を求めて訪れています。

そんな空間のすぐそばに、にぎやかなスポーツ施設ができることに疑問の声が上がっているんです。

自然保護団体の主張とは

地元で活動する「バーズ・コネクト・シアトル」という団体が、今回の建設に対して正式に反対を表明しています。

団体の都市自然保全マネージャー、ジョシュア・モリスさんは「私たちはこの特別な自然環境を守りたい」と語っています。

彼らの主張は、ただの感情論ではありません。

騒音は環境汚染の一種とされ、動物の行動や生態系に悪影響を及ぼすことは科学的にも証明されているからです。

だからこそ、彼らは「ピックルボールを否定しているのではなく、もっと適した場所があるはず」と、冷静かつ建設的な提案を行っているのが印象的です。

市に求める3つのこと

バーズ・コネクト・シアトルが市に正式に求めているのは、

以下の3点です:

  1. 湿地の近くでの屋外コート建設をすぐに中止すること
  2. この計画を認めるマグナソン・パークのマスタープランの改定案を否決すること
  3. 今後の都市開発では「生物多様性に配慮した設計基準」を採用すること

これらの提案は、ただ反対するだけでなく、「自然とスポーツが共存できる社会」に向けた前向きなアクションとも言えます。

これからどうなる?今後に注目!

現時点では、シアトル市は計画を中止しておらず、地域の声を聞きながら調整を進めていく構えです。

今後の市議会での議論や、住民の意見をもとに方向性が見直される可能性もあり、注目が集まっています。

今回の件は、人気スポーツの発展と、自然保護の両立という、現代の都市に共通する課題を象徴する出来事でもあります。

日本でもピックルボールの人気が高まりつつある今、このケースは大いに参考になりそうです!

まとめ

ピックルボールという楽しいスポーツの裏側で、思わぬ「自然との衝突」が起きている今回の話題。

スポーツを楽しむ場が増えるのはうれしいことですが、その場所選びや配慮はとても大切です。

自然を守りつつ、思いっきり遊べる社会を目指すには、プレーヤーの私たちもほんの少しの気遣いが必要かもしれません。

「どこで楽しむか」それを考えることが、未来の自然とスポーツのいい関係をつくる第一歩になりそうですね!

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