ピックルボール選手のたんぱく質の必要量
ピックルボールの人気の高まりにともなって、「本格的にピックルボールにチャレンジしたい!」という方も増えているようです。そんな選手に欠かせない栄養素の一つがたんぱく質です。
今日はピックルボール選手がたんぱく質をどれくらい摂取すればよいか、解説します!
私たちの体の筋肉は、合成と分解を繰り返しています。本格的に取り組むピックルボール選手が筋肉を維持・増進するためには、運動しない人よりも多くのたんぱく質を摂取する必要があります。
具体的には、1日あたり1.4~2.0g/kgのたんぱく質が必要だと言われています[1]。60kgの選手なら、84g~120gということになります。
理想的なたんぱく源は?
アスリートの食事を見ていると、鶏むね肉、ささみなど、いつも同じたんぱく源になっている選手が見られます。
脂質をとりすぎないようにすることは大事ですが、たんぱく質以外の栄養素(脂質・ビタミン・ミネラルなど)食品によって異なります。
そのため、色んな食品からたんぱく質を摂取することが大切です。
たんぱく質源となる食品の特徴は、次のようになります。
(メリットデメリットは、摂取する部位や量によります。)
食品 | メリット | デメリット |
---|---|---|
牛肉 | ・赤身は鉄を含む | ・飽和脂肪酸が多い |
豚肉 | ・ビタミンB1が比較的多い | ・飽和脂肪酸が多い ・鉄が少ない |
鶏肉 | ・むねやささみは脂質が少ない | ・鉄が少ない |
魚 | ・オメガ3やビタミンDが摂取できる | ・比較的高価 ・調理が面倒 |
卵 | ・幅広い栄養素を摂取できる ・保存や調理しやすい | ・飽和脂肪酸を含む |
大豆製品 | ・鉄やカルシウムを摂取できる | ・体づくりの面では動物性食品より劣る可能性[1] |
牛乳・乳製品 | ・カルシウムを効率的に摂取できる | ・飽和脂肪酸を含む |
食品に含まれるたんぱく質の量
では、私たちの食卓によく並ぶ食品には、どれくらいのたんぱく質が含まれているのでしょうか。
食品成分表によると、主な食品に含まれるたんぱく質は次のようになります[2]。
鶏ささみ 100g | 23.9g |
鶏もも肉(皮つき) 100g | 16.6g |
豚ロース(脂身つき)100g | 19.3g |
たら1切れ(80g) | 14.1g |
卵1個(50g) | 6.1g |
納豆1パック(50g) | 8.3g |
牛乳コップ1杯(200ml) | 6.8g |
(出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)
また、主食のごはんにもたんぱく質が含まれており、お茶碗一杯(150g)で3.8gです。
十分な量のたんぱく質は摂取できていますか?
一度に摂取する量は?
十分な量のたんぱく質を摂取できている選手は、1回の摂取量にもこだわっていきましょう!
1回の摂取量は少なすぎると効率的な体づくりができません。一方で多すぎても、摂取した分筋肉が作られる訳ではありません。1回の摂取量の目安としては、20~40gが筋肉づくりには適していると報告されています[1]。
3食の食事に加えて、運動後や間食のタイミングで20~40gのたんぱく質を摂取することで、必要な量を確保することを目指しましょう。
「朝ごはんを少ししか食べない」「おにぎりやトーストのみ」という選手、また「夜ごはんでドカ食いする」という選手は、適切な量でのたんぱく質摂取ができていない可能性があります。
料理しない選手は?
「たんぱく質摂取は意識したいが、料理は苦手」という選手もいるかもしれません。そんな選手はコンビニを活用するのもおすすめです。
コンビニには
・焼き鳥
・焼き魚
・ゆで卵
・豆腐バー
・ヨーグルト
など、質のよいたんぱく質を摂取できる食品がそろっています。
プロテインは?
「プロテインを使ったほうがよいか?」という相談も多く受けます。
大人の選手は必要なたんぱく質が多くなるため、食事だけでは不足する可能性があります。
そんな時は、プロテインを取り入れるのも1つの方法です。
粉末のプロテインなら持ち歩きやすいので、練習後すぐにたんぱく質をとりたい時にも便利ですね!
ただ、食品より優先されるものではありません。
食事だけでは足りない時に、プロテインを使いましょう。
まとめ
ピックルボールに本格的に取り組み本格的に練習するようになると、たんぱく質の必要量もアップします。
肉や魚を料理するのは大変ですが、最近は便利な食品が増え、たんぱく質をとりやすくなっていると感じます。
コンビニでも手に入るのは便利ですよね!
たんぱく質が足りていないと感じた選手は、食事を見直してみてください。
≪参考文献≫
[1] Jäger R, Kerksick CM, Campbell BI, et al. International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise. J Int Soc Sports Nutr. 2017;14:20. Published 2017 Jun 20. doi:10.1186/s12970-017-0177-8 (https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28642676/)
[2] 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」