APPツアーが、世界各地で活躍するプロ選手との複数年契約を発表しました。
通算85メダルの実績派から18歳の新星、アジアや欧州のトップ選手まで顔ぶれはかなり豪華です。
今後のAPPツアーを動かしそうな注目選手を、実績や特徴とともに詳しく紹介します。
APPツアーが世界のプロ選手と複数年契約
APPツアーは、世界各地で活躍する多数のプロピックルボール選手と複数年契約を結んだことを発表しました。
今回の顔ぶれを見てまず感じるのは、かなり幅が広いことです。
すでにAPPツアーで何十個ものメダルを獲得している実績派がいる一方で、育成シリーズや海外大会から一気に上がってきた10代・20代前半の若手も加わっています。
主なタイプを整理すると、
- APPツアー歴代クラスのメダリスト
- 18〜21歳の次世代選手
- シングルスを得意とする選手
- ダブルスで実績を持つ選手
- 元プロ・大学テニス選手
- アジアや欧州の国際大会で活躍する選手
などです。
例えばメーガン・ファッジはAPPツアー通算85メダル。
一方でニコラ・シューマンは18歳で、DUPR(※ピックルボール選手の実力を数値化するレーティングシステム)の女子ジュニアプロ1位という新世代です。
つまり今回の発表は、単純に「有名選手を増やした」というより、ベテランから次世代、さらに世界各地の選手まで同じ舞台へ集めた点が大きなポイントです。
18〜21歳の次世代スターが続々と参戦
若手で最初に注目したいのが、20歳のクアン・ドゥオンです。
ベトナム・ハノイ出身で、すでにAPPツアーでは金メダル1個、銀メダル1個を獲得しています。
原文でも「国際ピックルボール界で最もエキサイティングな選手のひとり」と紹介されており、スピード感のあるプレーで注目を集めています。
さらに実績で一歩リードしているのが21歳のジャック・マンローです。
通算成績は、
- メダル:27個
- 金:17個
- 銀:4個
- 銅:6個
です。
特に2025年は大ブレイク。
年間で金メダル14個、総メダル20個を獲得し、APPツアー全プロの中でも最多クラスの成績を残しました。
ほかにも、
- エイダン・シェンク:20歳、通算5メダル
- エミリア・シュミット:21歳
- ロナン・カムロン:21歳、通算5メダル
- ジョシュ・ブライト:22歳
- アマー・ワジール:23歳、通算8メダル・金4個
など、20代前半の選手がかなりそろっています。
中でも18歳のニコラ・シューマンは要チェック。
DUPR女子ジュニアプロランキング1位で、今回の契約選手の中でも最年少クラスです。
経験豊富なトップ選手を相手に、こうした若手がどこまで一気に上位へ食い込むかは今後の大きな見どころになりそうです。
通算30個超のメダルを持つベテラン勢も強力
若手の勢いが目立つ一方、APPツアーを長く支えてきたベテラン勢の実績はやはり別格です。
その代表が38歳のメーガン・ファッジ。
APPツアー通算85メダルは、今回発表された選手の中でも圧倒的です。
内訳は、
- 金:30個
- 銀:32個
- 銅:23個
となっています。
「優勝回数が多い」だけでなく、85回も表彰台に立っている安定感がすごいところです。
47歳のシモーネ・ジャルディムも強烈です。
通算53個のメダルを持ち、そのうち33個が金メダル。
この33個はAPPツアー女子選手の歴代最多記録です。
さらに31歳のジェイ・デビリアーズは、
- 通算31メダル
- 金18個
- 銀8個
- 銅5個
という成績。
しかもAPPツアーでトリプルクラウンを達成した11人のうちの1人です。
※トリプルクラウン:同じ大会でシングルス、男女別ダブルス、ミックスダブルスの3種目すべてを制すること。
41歳のライラー・デハートも、2025年シーズン最終戦で初の男子シングルス金メダルを獲得しました。
「若手が伸びているからベテランは厳しい」という単純な構図ではなく、40代でもタイトル争いに入れるのがピックルボールの面白いところです。
女子カテゴリーはソーイングら実績派が充実
女子でまず注目したいのは26歳のソフィア・ソーイングです。
APPツアー通算23メダルのうち、13個が金メダル。
2025年には女子プロで最多となる金メダル13個を獲得しました。
しかもそのうち8個が女子シングルスです。
つまりダブルスだけでなく、1人で戦うシングルスでも圧倒的な結果を残している選手です。
31歳のボビー・オシロも通算35メダルを持つ実力者。
2025年だけで、
- 金:7個
- 総メダル:17個
を獲得しました。
さらに女子ダブルスでは、3人の異なるパートナーと3度優勝しています。
これはかなり面白い実績で、特定の相手とだけ相性が良いのではなく、誰と組んでも対応できるダブルス能力の高さを示しています。
ほかにも、
- ジル・ブレイバーマン:通算31メダル、金13個
- アマンダ・ヘンドリー:通算19メダル
- ヤナ・ニューウェル:通算18メダル
- アリソン・ハリス:通算17メダル
- カテリーナ・スチュワート:女子シングルスで金2個
- シェルビー・ベイツ:2025年女子ダブルス金3個
と、かなり厚いメンバー構成です。
さらに元テニス選手もいます。
セオネ・メンデスは2017〜2023年にWTA・ITFでプロテニス選手として活動し、2025年APP Tour Championshipsでは女子シングルス優勝。
クリスティン・マドックスもペパーダイン大学で活躍した元テニス選手で、すでにAPPツアー金メダル2個を獲得しています。
テニス経験者とピックルボール育ちの選手がどうぶつかるのかも面白いポイントです。
アジア・欧州・豪州から世界のトップ選手が集結
今回の契約発表で特に目立つのが、APPツアーの国際色です。
アメリカ国外の選手だけでもかなり多く、
- クアン・ドゥオン:ベトナム
- チン・リン・ザン:ベトナム
- ハーシュ・メータ:インド
- ペイ・チュアン・カオ:チャイニーズ・タイペイ
- カラ・リン・ウィートリー:香港
- ルース・ファン・リーク:オランダ
- ジェイ・デビリアーズ:フランス
- パトリック・カウカ:ポーランド
- ドメニカ・トゥルコビッチ:クロアチア
- ルイス・ラビル:イングランド
- ジョシュ・ブライト:イングランド
- エミリア・シュミット:オーストラリア
- セオネ・メンデス:オーストラリア
- ニコラ・シューマン:オーストラリア
などが名を連ねています。
中でもペイ・チュアン・カオは、2025年のAPPツアーデビュー戦でいきなり女子シングルス優勝。
ドメニカ・トゥルコビッチも、直近のイングランド大会で女子プロシングルスタイトルを獲得しています。
さらにインドのハーシュ・メータはアジアのピックルボールサーキットで活躍。
ベトナムのチン・リン・ザンも国際大会で複数のメダルを獲得しています。
これまでピックルボールはアメリカ中心という印象が強かったですが、今回の顔ぶれを見ると、その空気はかなり変わってきています。
アジア、欧州、豪州のトップ選手がAPPツアーで直接対決する機会が増えることで、「どの地域の選手が強いのか」という新しい見方も楽しめそうです。
新旧スターがそろいAPPツアーの勢力図が変わる
今回の契約選手を並べてみると、APPツアーの今後はかなり予想しにくくなりそうです。
例えばメーガン・ファッジは通算85メダル。
シモーネ・ジャルディムは女子歴代最多の金33個。
こうした実績派がいる一方で、ジャック・マンローは21歳ですでに金17個を獲得しています。
20歳のクアン・ドゥオン、18歳のニコラ・シューマン、20歳のエイダン・シェンクなど、新世代もかなり若いです。
さらに競技スタイルもバラバラ。
- シングルス型:ソフィア・ソーイング、カテリーナ・スチュワート
- ダブルス型:ボビー・オシロ、シェルビー・ベイツ
- オールラウンド型:ジェイ・デビリアーズ
- 元テニス型:セオネ・メンデス、クリスティン・マドックス、ダスティ・ボイヤー
- 国際大会型:クアン・ドゥオン、ルース・ファン・リーク、ハーシュ・メータ
と、背景も得意種目も違います。
男子シングルスでは、元ネブラスカ大学テニス選手のダスティ・ボイヤーがAPP World Rankings3位。
パトリック・カウカも2026年APP Sacramento Openで男子シングルス銀メダルを獲得しています。
ミックスダブルスでは、ケイシー・ダイヤモンドがソフィア・ソーイングと組んで2025年に自身初の金メダルを獲得。
こうして見ると、「誰が一番強いか」ではなく、種目ごとに主役が変わる可能性が高いメンバー構成です。
新旧スター、テニス出身者、アジア・欧州勢が同じ大会でぶつかることで、APPツアーの勢力図はこれまで以上に動きそうです。
まとめ
APPツアーの新たな契約選手には、通算85メダルのメーガン・ファッジや女子金メダル歴代最多のシモーネ・ジャルディムといった実績派から、18歳のニコラ・シューマンや20歳のクアン・ドゥオンまで幅広い世代がそろいました。
21歳ですでに金メダル17個を持つジャック・マンローや、2025年に女子最多13金を獲得したソフィア・ソーイングなど、若くしてトップクラスの実績を持つ選手も見逃せません。
さらにベトナム、インド、香港、欧州、オーストラリアなどから国際派選手が加わり、APPツアーはより世界色の強い舞台になっています。
ベテランの経験が勝つのか、若手が一気に世代交代を進めるのか。今後は種目ごとの新しい勢力図にも注目です。


