PPA Tourの「2026 Arizona Open」がアリゾナ州で開幕します。
トップ選手の欠場によって普段とは違うペアが続々登場し、男子ダブルスではBen JohnsとFederico Staksrudがタッグを結成。
ランキング争い、新コンビ、猛暑への対応など、今大会ならではの見どころを紹介します。
Arizona Openはランキング1,000ポイントを争う大会
PPA Tourの2026 Arizona Openは、アリゾナ州フェニックス周辺にあるArizona Athletic Groundsで開催されます。
この施設には40面以上のピックルボール専用コートがあり、屋根付きのスタジアムコートも備えています。
2026年2月に開催されたMesa Cupでも使用されており、PPA Tourではおなじみになりつつある大型会場です。
プロ予選は月曜日に行われ、本戦は火曜日からスタートします。
基本的には各カテゴリーで1日1ラウンドずつ進み、勝ち残った選手が最終日のChampionship Sundayを目指します。
今大会は「Open」に分類され、各部門の優勝者には1,000ランキングポイントが与えられます。
※ランキングポイント=大会の成績に応じて選手が獲得するポイントです。
年間ランキングや大会でのシード順位などに関わるため、トップ選手にとって非常に重要です。
PPA Tourには大会ごとに獲得できるポイントの違いがあるため、1,000ポイントを争うArizona Openはシーズン後半のランキング争いでも無視できない大会です。
さらに今回は3位決定戦がありません。
準決勝で敗れた選手による銅メダル決定戦を行わないため、優勝争いは準決勝から一気に緊張感が高まりそうです。
- 開催地はArizona Athletic Grounds
- 40面以上の専用コートを備える大型施設
- 本戦は火曜日からスタート
- 各部門の優勝者は1,000ポイント獲得
- 今大会では3位決定戦なし
トップ選手の欠場でドローに大きな変化
Arizona Openでは、Anna Bright、Jorja Johnson、Hayden Patriquin、Gabe Tardio、JW JohnsonといったPPA Tourの上位選手が出場しません。
ダブルスではパートナーの欠場がそのままペア編成に影響するため、今回はいつもとは違う組み合わせが目立ちます。
※ドロー=大会の対戦組み合わせ表のことです。
どの選手がどの位置に入り、勝ち上がると誰と対戦する可能性があるのかを確認できます。
特に大きな変化となるのが女子ダブルスです。
Anna Brightが出場しないため、Anna Leigh Watersも今大会では女子ダブルスにエントリーしていません。
Watersは女子シングルスと混合ダブルスに出場します。
つまり、女子ダブルスでは普段上位に入る実力者の一部が不在となり、別のペアにとって上位進出のチャンスが広がります。
また男子ダブルスでは、Gabe TardioとHayden Patriquinの欠場によりBen JohnsとFederico Staksrudが新たにペアを結成しました。
トップ選手の欠場というと大会の見どころが減るようにも感じますが、実際には「普段見られないペアが登場する」という別の面白さがあります。
いつものパートナーとは違う選手と、短期間でどこまで連携できるのか。
個人能力だけでは決まらないダブルスならではの駆け引きにも注目です。
暑さ対策で試合は夕方から夜が中心
Arizona Openでは、対戦相手だけでなく「暑さ」も大きなテーマです。
大会期間中は華氏90度台後半から100度台前半の気温が予想されています。
摂氏にすると、およそ37〜40℃前後です。
そのため大会側は試合時間を調整し、プロの試合は午後遅くから夜を中心に行うスケジュールへ変更しています。
とはいえ、夕方になったからといって一気に涼しくなるわけではありません。
ピックルボールでは、短い距離でのダッシュ、急停止、方向転換などを何度も繰り返します。
シングルスなら自分一人でコートをカバーするため、ダブルス以上に運動量が増える場面もあります。
暑い環境では、水分補給だけでなく、試合前後の休養やウォーミングアップ、体温管理なども重要になります。
さらに勝ち進めば連日試合が続くため、「その日の試合で全力を出す」だけではなく、翌日に疲労を残さないことも大切です。
普段なら技術や戦術に注目しがちなPPA Tourですが、Arizona Openではコンディション管理まで含めて選手の総合力が問われる大会になりそうです。
※コンディション管理=試合で力を発揮できるよう、疲労、水分、睡眠、食事、ウォーミングアップなどを調整することです。
男子ダブルスはBen JohnsとStaksrudに注目
男子ダブルスで最大の注目となるのが、Ben Johns/Federico Staksrudの新コンビです。
2人は第1シードとして大会に出場します。
※シード=ランキングや過去の成績などをもとに、実力の高い選手同士が大会序盤でいきなり対戦しないよう配置する仕組みです。
Ben Johnsは通常Gabe Tardio、Federico StaksrudはHayden Patriquinと組む機会がありますが、両パートナーがArizona Openを欠場。
その結果、トップクラスの2人が組むことになりました。
注目したいのは、Staksrudが2026年の男子ダブルスで右サイドをプレーする機会が増えていることです。
ピックルボールの男子ダブルスでは、左右の選手がまったく同じ役割をするわけではありません。
左側の選手が中央へ積極的に入り攻撃する形や、右側の選手が安定したショットでラリーを組み立てる形など、ペアによって役割が変わります。
Staksrudが右側に入り、Johnsとの役割分担が早い段階でハマれば、新コンビでも高いレベルのプレーが期待できそうです。
もうひとつ注目したいのが、15歳のCam Chaffinです。
ChaffinはWorld Pickleball Rankingsで62位。
今大会ではCJ Klingerと組みます。
Klingerは、これまでChaffinが男子ダブルスで組んだ選手の中でも特にランキングの高いパートナーです。
若手選手にとってトップクラスの選手とのペアは、一気に評価を高めるチャンス。
15歳のChaffinがこの舞台でどこまで存在感を見せられるのかも楽しみです。
女子ダブルスでも新しいコンビが続々登場
女子ダブルスも、新しい組み合わせがArizona Openの大きな見どころになっています。
まず注目したいのがTyra Black/Meghan Dizonです。
BlackはJorja Johnsonと組むことが多い選手ですが、Johnsonが今大会を欠場。その代わりにDizonとペアを結成します。
Dizonは右サイドを中心にプレーすると予想されています。
ダブルスでは、ショットの技術だけでなく「どこまで自分がボールを取りに行くのか」「中央のボールをどちらが処理するのか」といった細かな意思疎通が重要です。
新しいパートナーと組んだ場合、この連携を試合の中でどれだけ早く作れるかが勝敗を左右します。
さらにCatherine Parenteau/Sofia Sewingも要注目です。
この2人は完全な初コンビではなく、今月ノースカロライナ州で行われたPickleball National Championshipsでもペアを組みました。
その大会では準々決勝まで進出し、Parris Todd/Rachel Rohrabacherに12-10、11-5で敗れています。
第1ゲームは12-10という接戦だったため、トップクラスのペアと戦える力をすでに見せています。
今回は一度大会を経験した状態での再結成です。
前大会で見つかった課題を修正し、Arizona Openでさらに上へ進めるかが注目ポイントになります。
混合ダブルスと各部門のドローも見逃せない
混合ダブルスで注目したいのがJonathan Truong/Catherine Parenteauです。
Truongは2026年に男子ダブルスと混合ダブルスの両方で順位を上げており、World Pickleball Rankingsでは25位まで浮上しています。
※混合ダブルス=男性1人、女性1人の2人でペアを組んで戦うダブルス種目です。
今回パートナーを組むParenteauは、PPA Tourでトップクラスの実績を持つ女子選手です。
Truongにとっては、実力のある女子選手と組んでどこまで結果を残せるのかをアピールする大きなチャンスになります。
プロのダブルスでは、その大会の成績が次のパートナー選びにも影響することがあります。
上位選手と組んだ大会で好結果を残せば、今後さらにトップクラスの選手からパートナー候補として注目される可能性もあります。
Arizona Openでは、このほか男子シングルス、女子シングルス、男子ダブルス、女子ダブルス、混合ダブルスが行われます。
特に今回は欠場選手が複数いるため、通常なら上位シードと早いラウンドでぶつかる選手にも勝ち上がるチャンスがあります。
「有名選手が勝つか」だけでなく、「新しい選手やペアが一気に上位へ進むのか」という視点でドローを見ると、Arizona Openをさらに楽しめそうです。
まとめ
2026 Arizona Openは、各部門の優勝者に1,000ランキングポイントが与えられる重要な大会です。
Ben Johns/Federico Staksrudをはじめ、トップ選手の欠場によって普段は見られない新しいペアが多数登場するのも大きな見どころです。
約37〜40℃が予想される暑さへの対応や、新コンビが短期間でどこまで連携を高められるかにも注目です。
ランキング争いだけでなく、若手選手や新ペアが一気に存在感を高める大会になるのか楽しみですね。


