MLPプレーオフはいよいよ準決勝へ突入します。
ニュージャージー対ブルックリン、セントルイス対ダラスの戦力を、ペア成績や直接対決、ドリームブレーカーで予想される選手同士の相性から詳しく分析します。
MLPプレーオフ準決勝の組み合わせ
メジャーリーグ・ピックルボール、通称MLP(※男女のプロ選手が4人でチームを組み、複数のダブルスゲームで勝敗を競うプロリーグ)のプレーオフは、4チームによる準決勝へ進みました。
準決勝の組み合わせは、次の2カードです。
- 第1シード・ニュージャージー・ファイブズ対第3シード・ブルックリン・ピックルボール・チーム
- 第2シード・セントルイス・ショック対第4シード・ダラス・フラッシュ
第1シードのニュージャージーは、ブルックリンとダラスのどちらかを準決勝の対戦相手として選べました。
その結果、ニュージャージーは今季の直接対決で勝利しているブルックリンを選択。
残ったダラスがセントルイスと対戦することになりました。
ニュージャージーは今季、ブルックリンに1勝0敗、ダラスに3勝0敗です。
対戦成績だけを見ればダラスを選びやすい状況でしたが、ダラスは直近16試合で15勝と絶好調。
現在の勢いを警戒し、ブルックリンを選んだ可能性があります。
各チーム戦では、基本的に次の4ゲームを行います。
- 女子ダブルス
- 男子ダブルス
- 混合ダブルス第1試合
- 混合ダブルス第2試合
先に3ゲームを取ればチームの勝利です。
4ゲーム終了時点で2勝2敗の場合は、ドリームブレーカー(※4選手が一定のポイントごとに交代しながらシングルスを戦うMLP独自のタイブレーク)で決着をつけます。
女子、男子、混合ダブルスで求められる技術が異なるため、スター選手が1人いるだけでは勝ち上がれません。
4人全員の実力とペアの相性が試される準決勝です。
ニュージャージー対ブルックリンの戦力
ニュージャージーとブルックリンは、今季1度だけ対戦しています。
その試合では、ニュージャージーが3対0で勝利しました。
ただし、ブルックリンのレイチェル・ローラバッカーは試合当時にけがを抱えていました。
女子ダブルスを欠場し、混合ダブルスには出場したものの、万全のコンディションではありませんでした。
そのため、今回の準決勝を前回と同じ条件で比較することはできません。
ローラバッカーが女子ダブルスにも出場できれば、ブルックリンの戦力は前回より大きく上がります。
ニュージャージーの予想ラインナップと成績は、次のとおりです。
- 女子ダブルス:アナ・リー・ウォーターズ/ジョージャ・ジョンソン組
33勝1敗、勝率97% - 男子ダブルス:フェデリコ・スタクスルード/ウィル・ハウエルズ組
4勝3敗、勝率57% - 混合ダブルス第1ペア:ノエ・クリフ/アナ・リー・ウォーターズ組
29勝5敗、勝率85% - 混合ダブルス第2ペア:フェデリコ・スタクスルード/ジョージャ・ジョンソン組
7勝1敗、勝率87%
ブルックリンの予想ラインナップと成績は、次のとおりです。
- 女子ダブルス:ジャッキー・カワモト/レイチェル・ローラバッカー組
12勝5敗、勝率71% - 男子ダブルス:クリスチャン・アルション/ライリー・ニューマン組
22勝4敗、勝率85% - 混合ダブルス第1ペア:クリスチャン・アルション/レイチェル・ローラバッカー組
20勝5敗、勝率80% - 混合ダブルス第2ペア:ライリー・ニューマン/ジャッキー・カワモト組
13勝8敗、勝率62%
ニュージャージーは女子ダブルスと2つの混合ペアで勝率85%以上を記録しています。
一方、ブルックリンは男子ダブルスで22勝4敗、混合第1ペアで20勝5敗です。
単純な合計成績ではニュージャージーが上ですが、ブルックリンには男子ダブルスで確実に1勝を狙える強みがあります。
ローラバッカーの状態が良ければ、混合ダブルスでもニュージャージーを苦しめる可能性があります。
女子・男子・混合ダブルスの相性
女子ダブルスでは、ニュージャージーが明確に有利です。
ウォーターズ/ジョンソン組は33勝1敗、勝率97%。
34ゲームを戦って敗れたのは、わずか1ゲームだけです。
ウォーターズの攻撃力に加え、ジョンソンの安定したボールコントロールがかみ合っています。
相手がウォーターズを避けてジョンソン側へボールを集めても、簡単には崩れない点が強みです。
対するブルックリンのカワモト/ローラバッカー組も12勝5敗、勝率71%を記録しています。
準々決勝では、コロンバスのパリス・トッド/タイラ・ブラック組から3ゲーム中2ゲームを奪いました。
女子ダブルスの比較は次のとおりです。
- ニュージャージー:33勝1敗、勝率97%
- ブルックリン:12勝5敗、勝率71%
- シーズン成績ではニュージャージーが大きくリード
- 直近の強豪ペアとの対戦ではブルックリンも好調
- ローラバッカーの脚の状態が重要
男子ダブルスでは、ブルックリンが有利です。アルション/ニューマン組は22勝4敗、勝率85%。
アルションの攻撃力とニューマンの守備力、ボール処理の安定感がバランスよく組み合わされています。
一方、ニュージャージーのスタクスルード/ハウエルズ組は4勝3敗、勝率57%。
スタクスルードの移籍後に結成されたペアで、まだ試合数が少なく、トップクラスの相手に十分な結果を残せていません。
上位ペアとの主な対戦結果は次のとおりです。
- ベン・ジョンズ/マックス・フリーマン組に3対11で敗戦
- ヘイデン・パトリキン/ゲイブ・タルディオ組に5対11で敗戦
女子をニュージャージー、男子をブルックリンが取れば、1勝1敗で混合ダブルスへ入る可能性が高くなります。
混合ダブルスでは、クリフ/ウォーターズ組の状態がポイントです。
このペアはレギュラーシーズンで29勝3敗を記録しましたが、準々決勝ではパームビーチのデケル・バー/ティナ・ピスニク組に2連敗しました。
ニュージャージーには、次の選択肢があります。
- 実績を信じてクリフ/ウォーターズ組を継続する
- ウィル・ハウエルズ/ウォーターズ組へ変更する
- スタクスルード/ウォーターズ組を試す
- 対戦相手に合わせて2つの混合ペアを入れ替える
ただし、シーズン終盤で大幅にペアを変更すると、立ち位置や中央のボールを取る判断にズレが生まれる可能性もあります。
29勝5敗という実績を考えれば、現在のペアを継続する可能性が高いでしょう。
第2混合ペアのスタクスルード/ジョンソン組は7勝1敗、勝率87%です。
ニューマン/カワモト組の13勝8敗、勝率62%を上回っており、このゲームではニュージャージーが優位と予想されます。
セントルイス対ダラスの戦力
セントルイスとダラスは、今季初めて対戦します。
過去の直接対決がないため、ペアのシーズン成績や準々決勝での内容から勝負を予想する必要があります。
セントルイスは準々決勝で、テキサスをシリーズ成績2勝0敗で破りました。
6ゲームを連取し、2試合の合計スコアでも66対20と圧倒しています。
一方のダラスは、ロサンゼルスとのシリーズで第1試合を落としながら、第2試合と第3試合を連勝しました。
直近16試合で15勝しており、苦しい展開でも勝ち切る勢いがあります。
セントルイスの予想ラインナップと成績は、次のとおりです。
- 女子ダブルス:アナ・ブライト/ケイト・フェイヒー組
30勝4敗、勝率88% - 男子ダブルス:ヘイデン・パトリキン/ゲイブ・タルディオ組
30勝4敗、勝率88% - 混合ダブルス第1ペア:ヘイデン・パトリキン/アナ・ブライト組
25勝7敗、勝率78% - 混合ダブルス第2ペア:ゲイブ・タルディオ/ケイト・フェイヒー組
21勝4敗、勝率84%
ダラスの予想ラインナップと成績は、次のとおりです。
- 女子ダブルス:ダニーエル・タウンゼント/アリックス・トゥルーン組
15勝12敗、勝率56% - 男子ダブルス:JW・ジョンソン/オーギー・ゲー組
25勝12敗、勝率68% - 混合ダブルス第1ペア:JW・ジョンソン/ブルック・バックナー組
22勝12敗、勝率65% - 混合ダブルス第2ペア:ダニーエル・タウンゼント/オーギー・ゲー組
19勝4敗、勝率83%
セントルイスは4つのペアすべてで勝率78%以上です。
特定のペアが崩れても、ほかのゲームで取り返せるバランスの良さがあります。
ダラスは女子、男子、第1混合の勝率ではセントルイスを下回ります。
しかし、タウンゼント/ゲー組は19勝4敗、勝率83%。
セントルイスの第2混合ペアとほぼ互角です。
好調ダラスはセントルイスを崩せるか
女子ダブルスでは、セントルイスのブライト/フェイヒー組が大きくリードしています。
ブライト/フェイヒー組は30勝4敗、勝率88%。
準々決勝でも集中力の高いプレーを続け、テキサスに流れを渡しませんでした。
ダラスのタウンゼント/トゥルーン組は15勝12敗、勝率56%です。
成績差を考えると、セントルイスが女子ダブルスを取る可能性が高いでしょう。
ダラスは仮に女子ダブルスを落としても、得点差を広げられず、次の男子ダブルスへ気持ちを切り替えることが重要です。
男子ダブルスでは、セントルイスのパトリキン/タルディオ組が30勝4敗、勝率88%。
過去2シーズンを通して、MLP最高クラスの男子ペアとして安定した成績を残しています。
一方、ダラスのJW・ジョンソン/ゲー組は25勝12敗、勝率68%。
数字ではセントルイスが上ですが、準々決勝ではベン・ジョンズ/マックス・フリーマン組を11対2で破りました。
男子ダブルスのポイントは次のとおりです。
- パトリキン/タルディオ組が速い展開を支配できるか
- JW・ジョンソンが中央のボールで主導権を握れるか
- ゲーが前衛でプレッシャーをかけられるか
- ダラスが女子ダブルスの流れを引きずらず戦えるか
混合第1ペアでは、パトリキン/ブライト組が25勝7敗、勝率78%。
JW・ジョンソン/バックナー組は22勝12敗、勝率65%です。
成績ではセントルイスが有利ですが、ジョンソン/バックナー組は準々決勝の重要な場面でベン・ジョンズ/ジェイド・カワモト組を破りました。
プレッシャーのかかるゲームを勝ち切った経験があります。
混合第2ペアは、ほぼ互角です。
- タルディオ/フェイヒー組:21勝4敗、勝率84%
- タウンゼント/ゲー組:19勝4敗、勝率83%
このゲームをダラスが取れば、シリーズを2勝2敗にしてドリームブレーカーへ持ち込める可能性が高まります。
ダラスが勝つための具体的な流れは、次のとおりです。
- 女子ダブルスで大差をつけられない
- 男子ダブルスでJW・ジョンソン/ゲー組が勝利する
- 2試合の混合ダブルスから最低1勝を挙げる
- 2勝2敗でドリームブレーカーへ進む
- シングルスでの経験を生かして勝負する
セントルイスは、ドリームブレーカーに入る前に3勝目を取りたいところです。
ダラスは接戦へ持ち込むほど、勝利の可能性が高まるでしょう。
ドリームブレーカーの注目対決
ドリームブレーカーでは、両チームの4選手が一定のポイントごとに交代しながら、シングルス形式で戦います。
ダブルスよりも守る範囲が広くなるため、サーブとリターンの安定感、左右へのフットワーク、相手を走らせるコースの正確さが重要です。
また、自分の担当区間で大きな点差をつけられないことも求められます。
ニュージャージーは今季のドリームブレーカーで3勝2敗、ブルックリンは4勝6敗です。
予想される対戦は次のとおりです。
- フェデリコ・スタクスルード対クリス・ハワース
- ウィル・ハウエルズ対クリスチャン・アルション
- アンナ・リー・ウォーターズ対ハンナ・ブラット
- ジョージャ・ジョンソン対ジャッキー・カワモト
スタクスルード対ハワースは、実力が近い注目カードです。
シングルスの評価ではハワースがわずかに上ですが、プレッシャーのかかる場面での経験はスタクスルードが豊富です。
ハウエルズ対アルションでは、アルションが有利と見られます。
ニュージャージーは、ハウエルズが点差を広げられず、ウォーターズへつなぐことが重要です。
ウォーターズ対ブラットでは、ニュージャージーが大きくリードしたいところです。
ブルックリンはブラットが数ポイントを確保し、差を最小限に抑えられれば、終盤に勝機が生まれます。
ジョンソン対カワモトでは、カワモトの勝負強さに注目です。
準々決勝のコロンバス戦では、ジュディット・カスティージョとの区間を6対1で上回りました。
セントルイスは今季2勝1敗、ダラスは7勝4敗です。予想される対戦は次のとおりです。
- ハンター・ジョンソン対JW・ジョンソン
- ヘイデン・パトリキン対オーギー・ゲー
- ケイト・フェイヒー対ブルック・バックナー
- アンナ・ブライト対ダニーエル・タウンゼント
ハンター・ジョンソンは、シングルスでトップクラスの実力を持つ選手です。
セントルイスは、ドリームブレーカーを強化する目的で獲得しました。
ただし、JW・ジョンソンもMLPの重要なドリームブレーカーで何度も勝負強さを発揮しています。
個人のシングルス成績ではハンター、MLPでの経験ではJWが強みを持っています。
フェイヒー対バックナーでは、女子シングルスで高い成績を残すフェイヒーがわずかに有利です。
ブライト対タウンゼントは予想が難しく、経験のブライトと勢いのタウンゼントという構図になります。
ドリームブレーカーに進めば、レギュラーシーズンのダブルス成績だけでは勝敗を予想できません。
担当区間での2~3ポイントが、シリーズ全体を決める可能性があります。
まとめ
MLPプレーオフ準決勝では、ニュージャージーとブルックリン、セントルイスとダラスが対戦します。
ニュージャージーは女子ダブルス、ブルックリンは男子ダブルスに強みがあり、2試合の混合ダブルスが重要な分岐点になりそうです。
セントルイスは4ペアすべてで高い勝率を誇りますが、直近16試合で15勝しているダラスの勢いも見逃せません。
2勝2敗からドリームブレーカーへ進めば、シングルスの実力とプレッシャーへの強さが勝敗を分けるでしょう。


