フロリダで話題になっているピックルボール。
実はこのスポーツのためのコート建設が、自然保護の観点から大きな議論を呼んでいます。
ついに州議会が動き出し、新しい法案が可決されました。
今回はその内容をわかりやすくまとめてご紹介します!
何が起きたの?フロリダ州の法案
フロリダ州議会は、州立公園内での商業開発を制限するため「下院法案209号(HB209)」を全会一致で可決しました。
この法案によって、州立公園にピックルボールコートやゴルフコース、ホテルなどを新設することが法律で禁止されます。
対象になるのは「営利目的での施設建設」で、自然公園の保護を重視する方針に舵を切ったかたちです。
なぜ問題になったの?
2024年の夏、複数の州立公園にピックルボールコートとゴルフ場、さらには高級ホテルを建設する計画が水面下で進んでいたことが報道で明るみに出ました。
特に問題視されたのは、ジョナサン・ディッキンソン州立公園やマイアミ近郊の人気公園など、生態系が豊かな保護区にも対象が含まれていた点。
自然保護派の団体や地域住民が「商業優先の開発はやりすぎ」と声を上げました。
州民たちのリアクション
この報道を受け、フロリダ各地で抗議のデモや署名活動が活発に行われました。
SNSでは「#SaveOurParks(私たちの公園を守れ)」というハッシュタグが拡散され、若者から家族連れ、シニア層まで幅広い層が反対の意思を表明。
結果、州知事ロン・デサンティス氏も事態を重く受け止め、環境保護局に対して計画の撤回を指示することになったのです。
法案が目指す「自然との共存」
HB209は、すべての開発を否定しているわけではありません。
大切にしているのは「自然とのバランス」。
野鳥の営巣地や希少な植物が自生するエリアに、騒音や人工光をもたらす施設を持ち込むことが、いかに生態系に悪影響を与えるかが焦点です。
議員たちは、レクリエーションと自然保護の両立を模索する新しいルールづくりに取り組んでいます。
コートだけじゃない?禁止対象とは
今回禁止対象となったのはピックルボールコートだけではありません。
たとえば、観光客向けのリゾートホテルや収益重視のゴルフ場、さらには大規模な駐車場やイベント会場なども対象になります。
ポイントは「自然保護区としての公園の本来の役割を損なうかどうか」。
収益をあげることが目的の構造物は、今後かなり厳しく規制されそうです。
今後どうなる?ピックルボールの未来
ピックルボール(※テニスと卓球とバドミントンの要素を合わせたニュースポーツ)は、特に中高年層に人気で、アメリカ全土で急拡大しています。
とはいえ、騒音問題や土地の使用問題も浮上し始めていて、「どこでもコートを建てればOK」という時代は終わりつつあります。
今後は、都市部の空き地や室内施設など、自然に優しい場所で楽しむ工夫が求められそうです。
まとめ
フロリダ州の今回の法案は、「スポーツ VS 自然」の対立ではなく、「共に生きるためのルール作り」と言えそうです。
人気スポーツであるピックルボールも、持続可能な形で楽しむことが今後のカギになります。
私たち一人ひとりが、遊び場の裏側にある自然との関係性を考えてみる時期なのかもしれませんね!