PPA Tourが2026年、ついにシカゴエリアで初開催。
Chicago Cupでは、ベン・ジョンズとジャック・ソックの異色ペア、アナ・リー・ウォーターズの通算200タイトル挑戦、カワモト姉妹の復帰など、ストーリー性のあるカードがそろっています。
PPA Tour初のシカゴ大会「Chicago Cup」が開幕
PPA Tourが2026年、初めてシカゴエリアで大会を開催します。
大会名は「Chicago Cup」。
会場はイリノイ州ノースブルックにあるLife Time North Shore Sport and Racquetで、今回はインドアコートで行われます。
屋外大会では風や気温などがプレーに影響することがありますが、インドアではそうした外的要因が比較的少なくなります。
そのぶん、ドロップショット(※相手のキッチン付近へ短く落とすショット)やドライブ、ボレーの精度など、選手本来の技術が結果につながりやすいのも注目ポイントです。
大会は月曜日のプロ予選からスタートし、火曜日からメインドロー(※予選通過者やシード選手が参加する本戦)が始まります。
Chicago Cupでは、各カテゴリーを1日で一気に進めるのではなく、基本的に1日1ラウンドずつ進行。
日曜日の「Championship Sunday」まで勝ち残った選手・ペアが優勝を争います。
さらに今回は「Cup」カテゴリーの大会で、各カテゴリーの優勝者には1,500ランキングポイントが与えられます。
ランキングポイントはシーズンを通じた選手の順位に関わるため、単なる1大会の優勝争いではありません。
シーズン終盤の順位争いを考えても、トップ選手にとってかなり重要な大会になりそうです。
ベン・ジョンズとジャック・ソックが男子ダブルスでタッグ
男子ダブルスでまず注目したいのが、ベン・ジョンズとジャック・ソックのペアです。
ジョンズの通常のパートナーであるゲイブ・タルディオは今大会に出場しません。
そのためChicago Cupでは、ジョンズがソックとコンビを組むことになりました。
普段から組み慣れているペアではないため、最大のポイントは2人の連係です。
ダブルスでは、個人のショット力だけでは勝ち切れません。
どちらが中央のボールを取るのか、リターン後にどうネットへ詰めるのか、キッチン(※ネットから約2.13mのノンボレーゾーン)付近でどちらが仕掛けるのかなど、細かな役割分担が重要になります。
ソックは元々、トップ選手と組んだ大会で結果を残しています。
初めてPPA Tourに出場した2023 North Carolina Openでは、アナ・リー・ウォーターズとミックスダブルスを組み、そのまま優勝しました。
つまり今回、ソックが世界トップクラスの選手と組むのは2度目。
再び優勝できれば、トップパートナーと組んだ大会では2戦2勝となります。
Chicago Cupの男子ダブルスでは、
・第1シード:ヘイデン・パトリキン/フェデリコ・スタクスルード
・第2シード:ベン・ジョンズ/ジャック・ソック
という配置です。
シード(※大会前の実績やランキングなどをもとに決められる組み合わせ上の順位)が高いペアほど序盤で強豪同士がぶつかりにくくなるため、第2シードという評価からもジョンズ/ソックへの期待の大きさが分かります。
個人能力では十分トップクラス。
即席ペアが試合を重ねながらどこまで連係を高められるのか、かなり面白いポイントです。
アナ・リー・ウォーターズが通算200タイトルに王手
Chicago Cup最大の注目テーマのひとつが、アナ・リー・ウォーターズのPPA Tour通算200タイトル挑戦です。
前週のLas Vegas Openでは、200タイトル達成のチャンスがありました。
ウォーターズはベン・ジョンズとミックスダブルス決勝まで進みましたが、ヘイデン・パトリキン/アンナ・ブライト組に敗戦。
歴史的な200勝目はChicago Cupへ持ち越しとなりました。
現在のPPA Tourタイトル数は199。
Chicago Cupでは、
・女子シングルス
・女子ダブルス
・ミックスダブルス
の3カテゴリーすべてに出場します。
つまり、今大会中に200タイトルへ到達するチャンスが最大3回あるということです。
特に期待が集まるのは女子シングルスです。
ウォーターズは2年以上にわたってシングルスで敗れていません。
1対1でコート全体をカバーするシングルスは、スピード、フットワーク、ショットの安定感、攻守の切り替えなど総合力が問われるカテゴリーです。
そこで長期間負けていないという事実だけでも、現在の強さがよく分かります。
仮に女子シングルスで優勝すれば、それが記念すべき通算200タイトルになる可能性があります。
もちろん女子ダブルスやミックスダブルスで先に達成する展開も考えられるため、「どのカテゴリーで200個目を取るのか」という見方もChicago Cupならではの楽しみ方です。
単なる優勝争いではなく、PPA Tourの歴史に残る節目をリアルタイムで追える大会になっています。
カワモト姉妹が女子ダブルスに復帰
女子ダブルスでは、ジャッキー・カワモトとジェイド・カワモトの姉妹ペアがPPA Tourに戻ってきます。
2人はMajor League Pickleball、通称MLP(※チーム形式で行われるプロピックルボールリーグ)のシーズン終了後、PPA Tourではしばらく姿を見せていませんでした。
Chicago Cupでは第5シードで出場します。
カワモト姉妹は2026年、MastersとCape Coral Openの2大会で準優勝。
つまり、優勝まであと一歩という大会をすでに2度経験しています。
今回のChicago Cupでは、その銀メダル続きから一段上へ進めるかが大きなテーマです。
ただし、勝ち上がった先には強力な相手が待っています。
特にアナ・リー・ウォーターズ/アナ・ブライト組は、女子ダブルスの優勝争いを考えるうえで避けて通れない存在です。
カワモト姉妹が上位進出するためには、序盤を安定して突破するだけでなく、こうしたトップペアを倒す必要があります。
姉妹ペアの強みとして注目したいのは、やはりコンビネーションです。
ダブルスでは、同じコートを2人で守るため「どちらが触るか」を迷った瞬間がそのまま失点につながることがあります。
久しぶりのPPA Tourで、カワモト姉妹がどれだけ息の合ったプレーを見せられるかもチェックしたいところです。
・第5シードで出場
・2026年はすでに2度準優勝
・今季初優勝を狙う
・ウォーターズ/ブライト組が大きな壁
「復帰戦」というだけでなく、「今年3度目の決勝進出、そして今度こそ優勝なるか」という視点で見ると、より楽しめます。
Chicago Cupの日程と大会フォーマット
Chicago Cupのメインドローは火曜日から日曜日まで行われます。
現地時間での試合開始予定は次の通りです。
・火曜日〜金曜日:午後3時
・土曜日:午後1時
・日曜日:午前11時
日本時間にすると、おおよそ以下の時間帯です。
・火曜日〜金曜日:翌日午前4時ごろ
・土曜日:翌日午前2時ごろ
・日曜日:翌日午前0時ごろ
※試合進行や大会運営の都合で変更される可能性があります。
日本からリアルタイムで追う場合は、かなり深夜から早朝の時間帯になります。
一方で、今大会は各カテゴリーが基本的に1日1ラウンドずつ進むため、「今日はこのラウンド」「明日は準々決勝」というように大会の流れを追いやすいのが特徴です。
初めてPPA Tourを見る人は、最初から全カテゴリー・全試合を追いかけようとすると少し大変です。
まずは、
・好きな選手を1人決める
・男子ダブルスだけ見る
・ウォーターズの200タイトル挑戦だけ追う
といった楽しみ方でも十分です。
特に日曜日のChampionship Sundayは、その名の通り各カテゴリーの優勝者が決まる重要な1日。
週末だけチェックしたい人は、日曜日を中心に見るのも分かりやすいでしょう。
5カテゴリーのドローと注目ポイント
Chicago Cupでは、全部で5つの主要カテゴリーが行われます。
・男子シングルス
・女子シングルス
・男子ダブルス
・女子ダブルス
・ミックスダブルス
カテゴリーごとに注目ポイントがかなり違うため、見る前にテーマを整理しておくと大会を追いやすくなります。
男子ダブルスでは、第2シードのベン・ジョンズ/ジャック・ソック組が最大の話題のひとつです。
対する第1シードはヘイデン・パトリキン/フェデリコ・スタクスルード組。
ジョンズ/ソックが順当に勝ち上がれば、上位ラウンドで強豪ペアとの対戦が期待されます。
注目したいのは、2人が試合を重ねるごとに連係をどう改善していくかです。
女子ダブルスでは、ウォーターズ/ブライト組とカワモト姉妹に注目です。
第5シードのカワモト姉妹が上位シードを破れるか。
そして2026年3度目の表彰台争いで、今度こそ優勝できるかが見どころになります。
ミックスダブルスでは、直前のLas Vegas Openの結果が気になるところです。
同大会では、ヘイデン・パトリキン/アナ・ブライト組が決勝でベン・ジョンズ/アナ・リー・ウォーターズ組を破りました。
Chicago Cupでもトップ選手同士が勝ち上がれば、再びハイレベルな優勝争いになる可能性があります。
前大会の結果を知ったうえで見ると、「前回負けた側がどう修正するか」という部分も楽しめます。
女子シングルスでは、やはりウォーターズが中心です。
2年以上負けていない連勝記録だけでも十分すごいですが、今回は通算200タイトルという節目まで重なっています。
Chicago Cupで最も歴史的な瞬間が生まれる可能性があるカテゴリーと言えるでしょう。
男子シングルスでは、ダブルスとはまったく違ったゲーム展開を楽しめます。
シングルスは1人でコートをカバーするため、相手を左右に動かすショット、次のボールを予測するポジショニング、長いラリーでも崩れない体力などが重要です。
ダブルスのネット際での駆け引きとは違う、スピード感のある展開を見たい人におすすめです。
Chicago Cupは、
・ジョンズ/ソックの新コンビ
・ウォーターズの200タイトル
・カワモト姉妹の復帰
・Las Vegas Openから続くミックスダブルスの因縁
など、各カテゴリーに分かりやすいストーリーがあります。
選手名をまだあまり知らない人でも、この4つを覚えておけば大会をかなり楽しみやすくなるはずです。
まとめ
2026 Chicago Cupは、PPA Tour初のシカゴ開催という記念すべき大会です。
男子ダブルスではベン・ジョンズ/ジャック・ソックという新コンビ、女子ダブルスではカワモト姉妹の復帰が注目されます。
そして最大のテーマは、アナ・リー・ウォーターズが通算200タイトルへ到達するかどうかです。
単純な勝敗だけでなく、それぞれの選手が持つ背景や前大会から続くストーリーを知っておくと、Chicago Cupをさらに面白く観戦できます。


